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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「21グラム」はヤバすぎる重さ

 

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  • ショーン・ペン
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 これね、なんとなく題名で避けていたような気がします。ほら、命の重さみたいな作品あったでしょ?。それと類似のヤツかな?なんて。でも21グラムって微妙ですよね。作品のメインイベントでもある心臓の重さかなとも思ったのですが、ちょっと軽すぎますよね、たぶん。もっと500グラムとかありそう(適当)。

 で、なんで予約録画したかというと、おそらくショーン・ペン主演の文字情報に目が行ったから。そんなことも忘れて観始めて、あらショーンさんじゃないと喜んだのは内緒。しかもですよ、あのナオミ・ワッツも出てる。大好きなんです、あの人の口もと。

 めっけもん、めっけもんと喜びながら鑑賞。そうそう、最初に監督があの↓

koyan.hatenablog.com

レヴェナント:蘇えりし者」の人だとか。いや~、この映画↑最高に良かったですよ。だから期待はどんどん高まります。

 しかしその期待に対して苦しい展開を突き付けられる。この作品、時間軸がとんでもなく動きまくるんです。そう、メチャクチャに時系列が前後します。最初の方なんてホントわけわかめ。メイン出演者の3家族。彼らの描写がくるくると時間の中を泳ぎまくる。しかも接点のわからないうちに、一緒に行動していたりしている。いや、マジわかりづらい。

 でもね、逆に言うと3つの視点にだけコチラも集中すればいいんです。中盤辺りから理解が深まる。あ~これは接触のあとだとか、手術はもう終わってるんだねとか、ほぼラストに近いんじゃん!、とか。

 こうなればこっちのもの。面白いですよ、ハイ。しかもテーマが重い、重い、重すぎる(風が語りかけます)。どうもがこうと対応しきれない悲しみ。その罪の重さにつぶされている人。その絡みで命を授かった男。本当に、重い。

 というわけで、とても悲しく、そしてただただ投げかけられる重さに、なすすべもなく観ているだけのわたし。ずっしりとした感触の作品です。そうそう、モーテルでショーンがテラスに座っているシーン、ナオミが声をかけに来るのですが、このシーンを見てはじめて思い出しました。この作品、前に観ています。なぜかこの、この景色だけしか覚えていませんでした。あまりに重すぎると、脳が記憶を排除してしまうのでしょうか?。おススメです。ぜひ、観てください。

「七瀬ふたたび」(筒井康隆)はなぜふたたびなのか?

 

 やられましたね~。本を選んでいるときにとある事情(後述)でこの作品を手に取ったのですが、最後まで読んでも題名の「ふたたび」の意味がわからない。悪い予感を持ちながら最後にある解説読んだら...。やられた!、やられたよ!。七瀬シリーズという三部作があって、これは第2部だったのです。だから「ふたたび」。1部から読みたかった、という気持ち、お判りいただけますでしょうか?。

 昭和53年の作品です。西暦では1978年。わたしが花の高校生のときですよ。55年も前の作品ですが、若干の古さを感じるものの、すんなり読めたのはさすが筒井康隆ってところでしょうか?。と書きつつまるで詳しくありません、筒井康隆。

 ところで、冒頭に書いたこの作品に興味を惹かれた理由ですが、それは「七瀬」という名前。わたし「虚構推理」という漫画が好きで↓

 

 この作品の中に「鋼人七瀬」というアイドル?の亡霊が暴れるおハナシがあるんですよ。それで七瀬という単語に引っかかったわけです。この原作者と漫画家のペアの作品でですね、コレも大好きでした↓

 

 おハナシとキャラクター、どちらも大好きです。

 閑話休題。そうそう、3部作でしたね。残りはコチラ↓

 

 コチラが第1部で、

 

 コチラが第3部。もちろんコレを知った次の日にAmazonで発注しましたとも。届くのが楽しみ。

 さて、「七瀬ふたたび」の感想ですが(やっとかよ)、おハナシ的には超能力者です、主人公の火田七瀬テレパスという人の心が読める能力を持ちます。そんな彼女が生まれて初めて同じ能力を持つ男の子と夜汽車の中で出会います。その後、また違う能力を持った男性とも。

 当然のように彼女たちは自分の能力をひた隠しにしております(男の子は能力自体にも気づいてさへいなかったけど)。もしこの能力が公になれば、どんな運命が待っているか想像するだけで恐ろしいですよね。

 でですよ。このあとの展開がなんとも昔っぽいのですが、彼女ら能力者を始末しようとしている謎の組織との戦いになります。筒井康隆ってこんな感じのストーリーが得意だったのでしょうか?。ちょっと意外と勝手に思ってしまった。もっと星新一井上やすしのようなコミカルなSF短編のイメージを勝手に抱いてました。

 さてここから読書中に書き残した(気になった)メモです。細かいですよ、内容。

 一つ目は、何故七瀬はそれほどまでに紛失したダイヤモンドの件で、疑いをかけられることをそれほどまでに恐れたのか?。ホステスやってまして、同業者の女が更衣室で失くしたダイヤモンドを、他のホステスが拾うのをテレパスで見ちゃったのですが、その後処理にやたらとリスクを冒してます、七瀬。なんか変?。

 二つ目は、敵のおハナシ。空港で初めて命を狙われたのですが、敵は決して自分らのような超能力者ではないと。だけど訓練しているので自分の心を閉ざすのが上手く、かつ、「相手の思考にも少しは感応できる」と。いや、心を閉ざすのはなんとなくわかるが、いくら訓練したからって、他の人の心の中を覗くことは超能力でもないと不可能でしょ?。表情から読み取るって次元じゃないのだから。

 三つ目は、ピストルが安易に出てくるところ。空港ではサイレンサー付きのピストルで撃たれるし、護身用にと仲間からデリンジャーをもらうとか、いつの時代やねん!とつい思ってしまいました。古いから、ですよね、きっと。

 四つ目は、北海道で隠れ住む七瀬たちの仲間を、敵が刑事として町民に「殺人犯が居るから気をつけろ」って言いふらします?。ありえないでしょ?。

 みたいな、たいしたこともないメモが残ってました。ってことは、なかなかに面白かったということです。涙も流れ落ちましたよ、何度か。

 というわけで、オススメしておきます。残りの1部と3部も読み終えたら感想を上げますので、お楽しみにってか、これから読めるわたしのお楽しみってことですよ。そういうこと。

「戦国自衛隊」は千葉真一のための映画

 

 なつかしさから予約録画。薬師丸ひろ子も出てるしね。前にも何度か観ているハズだし、タイムスリップのことも知ってるから、大筋は大体予想できます。てかさ、なんで本人たちが予想できないんだよ、今後のことを。

 そもそもタイムスリップで過去に戻ったんだから、帰ることも可能だろう。なんて楽天的な考え、よくできるね~。とわたしは思いながら観てました。そして圧倒的な火力。そりゃもう戦国時代の武将だろうがなんだろうが、簡単に勝っちゃうね?。とわたしのような稚拙な野郎は考えちゃいますが、そんな甘くはない。そこのところの描写はちゃんとしています。そこがこの映画の美点ですよ。

 てかさ、火力が強かろうが、ガソリンとか弾薬などの消耗品の補充はできないのだから、短期間のあいだにすべての火器を失いことになるだろう、くらいのことは最初からみんなで合意しておかないとダメでしょ?。そこって一番大事なところじゃない?。

 その上でどうやってこの時代で生きていくかを考える。考えたくもないけれどね。そういう視点で脚本を書くと、また違った作品ができて面白いかもしれない。

 で、お題。千葉真一は格好いいですよね。見た目やアクションはハリウッドでも通用するくらい。でもね、演技がね、わたし個人的な意見なので起こらないでほしいのですが、あまりよろしくない気がします。おしい。

 でもね、こういうアクション作品では映える映える。もう、千葉真一のためにつくられた映画と言えるくらい、映えてます。それはそれでいいんじゃないでしょうか?。

 そうそう、薬師丸ひろ子ですが。登場して振り向いた瞬間の顔、そこで時が止まります。そこだけこの作品から浮いちゃうほど、いいシーンになってます。これはだれの意向?、だれのなせる技?。ご本人のオーラ?。なんとも不思議。

 ついでにゴリさん。子供だからって撃つのを躊躇したんだから、自分が槍で刺されたからって、その子供を撃っちゃダメでしょ。なんのために躊躇したの?。

 というわけで、これだけ長く書いたのだから、それなりに面白かったんですよ。楽しめました。でもね、ひとつだけダメ出しさせて。銃器の音がもうこれ以下はないってくらい、最低。なんであんなチャチな音なんでしょう?。そこだけSEを変えてくださいませ。

「図解でわかる ニーチェの考え方」(富増章成)は面白いよ

 

 やっとニーチェです。わたしサブスクで漫画読んでるんですが、前にニーチェがパグ?に生まれ変わって現代に復活するという漫画があって、このパグをJKだったかが飼うことになるんだけれど、いい事言うんですよ、このパグ、てかニーチェか。

 JKのまわりで人間ドラマがあるんですが、そんな悩んでいる人に対して、すごく納得できるというか、腑に落ちるというか、含蓄のあるアドバイスをくれるんです、このパグ、じゃなくてニーチェ。

 ちょっと検索。え、ええええ、ええええええええ!?。コレですか?↓

 

 マジか!。リアルタイムで間違えてたわ。ニーチェじゃなくて、サルトルやん!?。こりゃもう、笑うしかない、ハハハハハハ(涙。

 歳は取りたくないものです。でもね、ニーチェ、面白かったからいいんだもん。あとでサルトルも読むんだもん。

 閑話休題。前段、無視。ニーチェって。正しいってどういうこと?。この答えはまさにわたしがサルトルから学んだことそのもの。ひねくれた心のルサンチマン。その先にあるのはニヒリズム。まさにわたしは能動的ニヒリズム

 目標である永劫回帰にはまだまだ到達できませんが、運命愛もイマイチ実感がわきませんが、超人にあこがれて生きるのもいいもんだと思いました。ニーチェ、好きです。

 というわけで、前にもアレですよ、図解のヤツ↓

で思ったんですが、図解、要りません。見なくていいし、読まなくていいです、図解。ホントに意味がない、まったくわかりやすくしてくれてない図解です、ピケティもニーチェも。

 実はこのニーチェ、2回読んでます。1回だけじゃよく理解できなかったもので。もちろん2回目は図解のページはすべてすっ飛ばしましたよ。おかげでスムーズに読むことができました。アレですね、きっと。編集が勝手に後追いで描いてるんじゃないでしょうか、図解。だから的を射てないし、わかりやすくもなってない。

 というわけでの2回目ですが、いいもんです、ニーチェ。「ツァラトゥストラ」なんかも読んでみたいけど、難しいんだろうな。それより、サルトルの入門書、読みます。

「蒼き鋼のアルペジオ 」

前にメモったコレ↓

 この最後にも書いてたんですが、劇場版には二つあって、今回の方が最初のヤツで、前回、後編の方を先に観てしまったんですね。というわけで、今回はこの前編扱いのご紹介。

 さて、前編的なDCですが、これを観てなぜわたしがこれほどまでにこのアルペジオが好きなのか、明確に認識することができました。それは、です。かわいい、から。フルCGの作品ですが、出てくる女の子(メンタルモデル)がみな、かわいい。しかもですよ、ここ大事。とてもエロいんです。かわいくてエロい。最強ですよ、最強。

 この前編。霧の出現から、メンタルモデルであるイオナ。そして他の仲間たちが、どうしてそうなったかの、まさに王道のあらすじ編。いや~、初見のイオナ、は〇かだったんですね、恥ずかしい~。

 ついでにわたしイチ推しのハルナ。登場シーンがヤバすぎる。YouTubeだったらコマ送りでスクショ撮りまくっていたでしょう。そして、例の、シャッキーン!。聞かせていただきました。仲間を守るやさしさの塊のようなハルナ。大好きです。

 で、最期はあの、武蔵登場で終わります。それと、お父さんもね。そうそう、後編はこの武蔵と戦ったんだっけ。と、書きながら、内容はすでにほとんど忘れていますが。

 というわけで、とてもとても、大好きな作品です。おススメ以外、ありえません。

「雪月花黙示録」(恩田陸)はライトノベル?

 

 恩田陸です。でもね、コレはいつもと違う。この表紙絵見てくださいよ。なんですか、コレ?。ライトノベル?。ってわたし、ライトノベル読んだことないんですが、よくアニメの原作になってますよね、あんなイメージ。

 で、実際に中身もアニメっぽいです。未来の日本ですか、それとも違う世界線の日本。帝国主義?という今の日本に近い浮かれたエリアと、ミヤコと呼ばれる昔の時代の日本を良しとする古めかしい世界に、日本自体が分かれている模様。

 主人公は、ちょっと待って、誰だろ?。う~ん、一応紫風(しふう)という学校の生徒会長。なんと彼がこのミヤコを統べているんです。その、なんだろ?、従妹かな?、可愛いイメージの蘇芳、となんでもできちゃう萌黄。どっちもとびきりの美人らしい。この3人を中心に、外部から、つまり帝国側からやってくる意味不明の敵と戦い?、を描いでおります、たぶん。

 終盤、いつものように、コレ、どうやって収めるんだろ?と心配になりつつ読んでましたが、なんかね、そう行くの?、あっそうって感じで終わりました。変わらなくちゃってことなんだろうけど。

 というわけで、いつもと違う恩田陸です。最初は違和感バリバリでしたが、読んでいくうちにキャラに愛着が湧いてくるじゃないですか?。だから最後までずずっと読めましたが、やはり違和感は残ります。なんか知らないけど違う恩田陸を読みたい人に、オススメしておきます。

「劇場版 ハイスクール・フリート」は女の子だね

 

 バカみたいなお題を付けましたが、単なる忘備録としてご了承ください。なんですかね、艦これっていうのがあったのですが、あれの登場人物を学生にしてた感じでしょうか?。詳しくないのでよくわかりませんが。

 セーラー服の女の子たちが、どこぞの島の訓練学校みたいなところで、海軍というか、軍艦の乗組員としての教育を受けている?、んでしょうか。みんなかわいいんだけど、なんで女の子だけやねん!って疑問が鎌首をもたげてくるのは、わたしがおじさんだからでしょうか?。

 戦艦、格好いいですね。大和とか武蔵くらいなら知ってます。そうそう、46サンチ砲でしたっけ?、アレの交互射撃、ちょうどYouTubeで見たばかりだったので、ふむふむとどや顔しておりました、わたし。

 事件がおきて、学生だけれど突入!みたいな。そんなストーリー。飯が美味そうに表現されてたのは、良かったと思う。

 というわけで、セーラー服のかわいい女の子が見たい人にはオススメしておきます。ま、マニアをうならせるようなサービスシーンはないですけど。

「シーア派 台頭するイスラーム少数派」(桜井啓子)はいい本です

 

 例の上司から借りたコーラン三部作のメモはコチラ↓

「コーラン 上」(井筒俊彦訳)は不思議な本 - koyanの明石

「コーラン 中」(井筒俊彦訳)は宗教を考えさせる - koyanの明石

「コーラン 下」(井筒俊彦訳)は面白い - koyanの明石

 その後に借りたのが、お堅そうな本↓

「「イスラム原理主義」とは何か」(山内昌之編)は難しいけど勉強になる - koyanの明石

 さらにその後に借りた本が一番わかりやすかったというオチ↓

「イスラムの怒り」(内藤正典)はわかりやすく面白い - koyanの明石

 そして次に借りたのが↓

「タリバン」(田中宇)でアフガンのお勉強 - koyanの明石

 今度はイスラーム国ですよ、その本がコチラ↓

「イスラーム国の衝撃」は読みやすいけど難しい - koyanの明石

 そしてそして、久々に借りたのが今回の↓

 シーア派ですよ、シーア派。少数派と言われてますが、世界的には1億人の信徒がいるらしいです。イメージ的には過激派。これは欧米が我々の頭の中に強制的に埋め込んだイメージ、とは思いつつも、どんな感じなのかすらわからなかったわたしには、これでスンナ派との違いを知ることができると、期待して読みました。

 で、内容は素晴らしいです。何がって、わたしが知りたかったシーア派とスンナ派の違い、じゃなくて、イスラムの国々のそれぞれの情報がいろいろ書かれております。読みやすく、内容も濃いのですが、なにせ国がいろいろ出てきますので、正直わたしの脳みそはオーバーヒート。とてもじゃないけどこなしきれません、残念ながら。

 特に、イランとイラク、タリバンで読んだのかな、アフガニスタンやパキスタン。あとサウジアラビアですね、よくわからなかった。他にもいろいろ出てくるんです。

 と喜んでいるってことは、そう、肝心要のシーア派とスンナ派の違いが、これを読んでもよくわからない。なんだろね~、わたしの読解力不足なんでしょうか?。

 ともあれ、読みながらいろいろとメモを取っていたので、それのご紹介。というか、自分用の忘備録(このサイトはすべてがソレでした)。

※ココからメモを抜粋しますが、順番を含めかなり適当なこと書いてますので、その点ご了承ください。

 まず唯一というかなんというか、シーア派の特徴ってんですか?。1つはアーシュラー。これは三代目のイマームであるフサインの殉教日だそうです。お祭りします。その40日後にはアルバイーンといって、追悼行進を行います。コレが体に傷をつけながらの更新って書いてあるんですが、昔よくテレビでやってたやつですかね?、針とか針金とか皮膚にさして飾ってるみたいなの?。違ったらごめんなさい。

 そしてもう1つが12イマーム派。ムハマッドの血筋を引く12人のイマームのみに、宗教的、政治的権威を認めるということ。この2つがシーア派の特徴なのでしょうか?。

 さて派の違いは置いといて、次のメモはあのイラン革命。1979年。そもそもイランという国は16世紀以降、シーア派を国教とする唯一の国だそうです。マルジャア・アッ=タクリードという宗教の最高権威者の1人であるホメイニーが、イランという国の最高指導者になったと。ホメイニーは「イスラーム法学者の統治」を出しますが、その点で他のマルジャア・アッ=タクリードと対立。他のタクリードはウラマーの政治介入に反対の立場なんですよ。

 本来、マルジャア・アッ=タクリードの考えは、信徒が自由に選択できるものでしたが、国の最高指導者となったホメイニーは、他のタクリードを排斥し、自分の考えを信徒に強制する結果になったと。

 同じ年のイランのアメリカ大使館占拠事件で、イランは世界的に孤立。イランは米ソの超大国に抗い、各国のシーア派へ革命を輸出する方針を立てます。これが各国のスンナ派との対立をさらに強めてしまう、と。

 例えばパキスタン。スンナ派のイスラーム化?により、喜捨(ザカート)の2.5%のお金が政府に入るように。本来喜捨はイマームの代理人に払われるべきであるし、強制されるものでもないと反発。ホメイニーに支援を要求。イランは革命の輸出をするわけです。

 1988年にイラン・イラク戦争が終結。イランの革命の輸出は後退し、スンナ派が優勢となる。前述のパキスタンやアフガニスタンでは、シーア派の排斥が顕著に。

 1989年、ホメイニー死去。「イスラーム法学者の統治」賛同の人を無理やりマルジャア・アッ=タクリードに昇格させる。まさにタクリードに任意に従うという教えが崩れていきます。

 その後、ハーメネイーがイランの最高指導者になり、「イスラーム法学者の統治」が唯一ではなく、多様な解釈の共存が許容されるべきという考えで対立することに。

 そもそも「イスラーム法学者の統治」という政教一致の考えは若い世代に反発が多かったそうで、信教が政治的枠に組み込まれ、政治利用されるようになるのを嫌う傾向にあると。

 1990年、フセインがクェート侵攻。これ?、なんで侵攻したのでしょうか?。以前、違う本で、イラン・イラク戦争でフセインがアメリカからいろいろ支援を受けて、借金がヤバいことになったので、石油を求めてクェートを攻めたって書いてあったけど、それホント?。

 1991年。多国籍軍がイラクを空爆してクェートを開放。湾岸戦争ですね。湾岸戦争以降、サウジアラビアのシーア派も、イランの動向を見て穏健になったとか。がしかし、クェートのシーア派はまだマシな待遇だったが、バハレーンやサウジアラビアのシーア派への宥和政策はまだ限定的だったとか。

 1994年、ターリバーン登場。彼らはスンナ派だったんですね。1996年にアフガニスタンの首都カーブルを制圧。だけどビン・ラディンをかくまったのでアメリカに空爆され、2001年にターリバーン政権崩壊。その後、アメリカが敵視したのはスンナ派の過激派だったそうな。

 2003年、米英軍がイラク攻撃。あれだよね、フセインが大量破壊兵器を隠していたとかで、ブッシュが攻撃させたんだよね、9.11の報復とかもあって。

 湾岸戦争以降、アメリカへのテロを行ってきたのは、スンナ派のワッハーブ派で、このワッハーブ派ってのがアメリカの友好国サウジアラビアの公認宗教なんだとか。矛盾ってヤツ?。

※メモはここで終わり。

 なんかすごく間違ったまま書いたりしてそうで、怖い。あくまでも自分用メモなので、間違っていても怒らないでください。

 というわけで、ほかの本よりもメモの量が半端なく多かったのが、この本を気に入っていたことの証明にもなる気がします。2006年に出版された本なので、情報はここまで。その先が知りたい。なんか、ターリバーン政権が20何年ぶりに復活したみたいなニュース見た気がするし。まだまだまったく勉強が足りていません。読めば読むほどその思いが強くなります。

「アリー/スター誕生」はガガだったのね

 

 知らないってことは恐ろしいことですね。なんでこの映画を予約録画したのか記憶がありません。今から思えばその名があったからなのかもしれません。だって、まったく趣味じゃない題名ですから。

 でもね、何も考えずに観始めました。鼻のデカい女の子。歌は上手いらしい。どこでしょ、場末のバーかなんかで歌っている。あ、おかまバーでした。

 そこに有名歌手である男がフラッと立ち寄り、彼女の魅力にほれ込んで自分のライブに出します。他の人にも評価された彼女はプロモートのお誘いがあり、個人として売り出すことに。

 いや~、ホントですよ、嘘ついてません。オジサン的には顔見てもわからないんですよ。だから、主演の女性があのレディー・ガガと知ったのは、作品の最後のテロップを見たとき。そりゃもう、驚きましたさ。自分がいかに世間知らずだってことに。

 おかげさまで、変な色眼鏡をかけずに作品を堪能することができました。ラストにつながるフラグは立ちっぱなしなんで覚悟はしていたのですが、途中からもう泣いちゃって、泣いちゃって。

 というわけで、思い切り泣けたので感謝しかありません。面白かったです。この作品について一切ググったりしていないので、これがガガの自伝的なものなのか?、他者の伝記的なものなのかさえも知りません。なんかテロップで誰かさんに捧ぐ、みたいなのあった気がします。でも、それは女性の名前だった気がします。おススメです。観てください。

「トキワ荘の青春」はよくわからん

 

 お題はある意味本当に失礼なんですけど、なんだろうか?、予想と違い過ぎたというかなんというか、正直な感想ではあります。

 かの有名なトキワ荘。なんかもっとワイワイ、ガヤガヤしてくれるのかと思ったら、すごく地味。手塚治虫はそうそうに居なくなり、主人公の寺田って人をモックンがやってるんだけれど、誰ですかそれ?、となっちゃうわたし。失礼だね。思い浮かぶのは「のらくろ」を描いた人?くらいだが、時代が違うだろうし(名前もぜんぜん違いました)。

 藤子不二雄はわかるんですよ、なんとなく。だって2人で描いてるから。あとよく出てくる石森正太郎。ベレー帽の小さい人だよね、ベレー帽2人いてややこしいけど。あとは終盤ではっきりしたのが赤塚不二夫。居たのはわかってたけど、あ、この人なんだと認識するのが遅かった。

 正直、後の人はわかりません。生瀬勝久古田新太という役者がいるなという感覚だけ。そうそう、チラっとつげ義春が出てたよね。そうそう、あのベスパみたいのにのってたのはつのだじろうか。

 というわけで、地味なんです。リアリティー重視なんでしょうが、みなさん、地味。その点に文句を言ってはいけない。いけないよね。だから個人的にはオススメできません。楽しくなかったから。ごめんなさい。

「劇画ヒットラー」は読みであり

 以前、ヒトラーに関する本を上司より二つ借りて読みました ↓

koyan.hatenablog.com

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 で、今回はとある本を検索中にたまたま見つけたこの本 ↓

 今手元にないんで詳しく書けないんですが、帯が凄いんですよ。たしか「これを読まずに水木しげるを読んだ気になるな!」(けっこう派手目に尾ひれ付けてる)とか、「こんなに人間臭いヒトラーは他にない」とか、「ヒトラー最高の入門書」とか。

 つまりは水木しける大先生、恐ろしく調べ上げてこの本を書いているようです。ま、ヒトラーですから適当に書くことはできないでしょうが。ともあれ読んでみればわかります。その読みでのある事。劇画などと馬鹿にしてはいけません。予想を上行く読みにくさ(だから読み応えだって)。しかも文庫本だから字が小さい、ちいさい。

 前述の2冊で少しは予習しておりましたが、ヒトラーの障害をなぞるような本は初めてです。新鮮でした。

 ナチスが独裁政治を行った後も、ゲシュタポの行動が目に余るからヒトラーが諫めたみたいなハナシは読んでましたが、この本によると、けっこう内部でゴタゴタガあったようです。そこが新しく感じたところ。

 そしてひとつだけ。ユダヤ人らの虐殺に関してはほとんど触れていません(あえて冒頭のみで触れたのは作者の意図でしょうが)。それは何故なのか?。わからないですが、既知のこととして敢えて避けたとしても、物語として妙に奇麗に終わってしまった感が強い。その違和感はずっと残っています。

 というわけで、まさにヒトラー入門書としてものすごくよく書けている作品だと思います。一読の価値あり、と偉そうに思っております。おススメです。

「クワイエット・プレイス」映画って音が大事だと思った

 

 BS放送を予約録画。どっかで聞いたことある設定なんだけど、観てないハズ。で、やはり初見でした。

 宇宙からの侵略者のせいで、多くの人類を失った地球。その侵略者は目は見えませんが、恐ろしいほどの聴覚で、音を立てた人間を凄まじい闘争本能で殺してしまう、という設定がすでに進んでいて、とある親子5人の家族連れに焦点が当てられます。

 街にはスーパーらしきものもありますが、住んでいるのはそのそばの牧場。親はもちろん、下の子は何歳かな?、5つくらい?。その子までもが音をたてないように生活しております。

 かなり冒頭のところで、この一番下の子が侵略者に襲われます。その辺まで観ていてやはり違和感が。たしかに音を立てないように行動することはいいんですが、どうしても鳴る音ってのがあるじゃないですか?。衣擦れとか、足音とか、呼吸音とか、その他いろいろ。それがすべてカットされているんですよ、作品的に。

 それが逆に恐ろしさを増幅させているとも言えますが、わたしには違和感しか覚えられませんでした。あと他に、自然が発する音。風邪など吹いていれば、ありとあらゆるところで音がします。それもほとんどがオフられてます。おかしい。

 そう、あまりに音のしない映画なので、だんだんつまらなくなりました、正直言って。野心作ではあるんでしょうが、映画って音が大事なんだなと改めて思った次第。

 というわけで、終わり方からして明らかに続編を意識しております。てか、映画紹介のところで、もうパート2があるって言ってました。それだけ人気だったと。期待した分だけ、落胆も大きかった気がします。悪い作品じゃないんですけどね。

 

「クレオパトラの夢」(恩田陸)は先読みしたくなる

 

 お題の先読みってのは、こう本を読んでいて、すぐ先の行につい目が行ってしまう、そう、はやくその先を知りたくなるってことです。そんだけ面白いってこと。こんな経験初めてだったので、思わずお題にしてしまいました。

 裏表紙には「MAZE」というシリーズ第1作があって、その2作目ってことらしい。つまりは主人公が同じキャラの神原恵弥という人だ。なになに、MAZE読んでないけど大丈夫?。なんかTVドラマシリーズを意識した内容?、てな具合に読む前に少々不安になってしまいました。

 読み始める。女言葉話してるけど、明らかに男だわ、この神原恵弥。つまりはおねえってことか?。場所はクリスマス前の寒い寒いH市(函館という地名を伏せているのはなぜか?)。歳は三十代半ばとか。なにやらとても美しい男らしい。

 その彼がH市に来たのは、双子の妹、和見に会うため。こちらも二卵性とはいえ同じように美しいらしい。

 内容についてはごちゃごちゃしているのであまり書きませんが、面白いですよ、当初の不安はなんだったのかというくらい。探偵ものじゃないけど、推理要素が多い。徐々に、徐々に明らかになっていく事実。ま、これがじれったいくらい終盤に集中しちゃっているんだけど。

 というわけで、さすが恩田陸ってことでしょうか?。こんなにも面白いものをたくさん書ける彼女は偉大です。おススメです、読んでください。おっと、わたしも「MAZE」を読まないと。

「裏窓」のジェームズは優男

 

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  • ジェームズ・スチュワート
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 ご存知の通り名監督アルフレッド・ヒッチコックの作品。1954年というから、私の体の影も形もなかった昔ですよ。

 主演はお題のジェームズ・スチュアート。フリー?のカメラマンで、何かの事故で左脚を骨折。石膏のギブスを巻き巻きされて7か月の固定中。もちろん寄りかかって立つのがやっと。歩くことはまるでできません。車椅子生活です。

 そんな彼が住むアパートの窓の外は、まわりをグルリと他のアパートが囲っている中庭っぽいところ。当然、他のアパートの住人の窓からその暮らしぶりが見えたりします。

 今の時代なら考えられないことですが、彼は暇を持て余して住人観察に勤しんでおります。ある時怪しい夫婦の情景を見てしまった彼。なにやら事件の香り。カメラマンの魂が黙っちゃいない、てな感じで観察を続けます。

 ストーリー的にはひどく単純。でもね、ちゃんとラストにはヒッチコックらしい恐怖を味わうことができます。ちゃんとオチまでついてw。

 で、気になったのがジェームズ。もちろんいい男なんですが、今どきの男優なら脱いだら凄いって人ばかりだけれど、当時の役者さんはそれほど筋肉には執着がないらしく、けっこうというかかなりの痩せっぽち。まさに優男。上半身の着替えのシーンで気になっただけですが、時代を感じました。

 それにしてもグレース・ケリー。ほんとに見目麗しいこと。正直、なんでこんなきれいな彼女がジェームズに夢中で、彼の方がそれほど惚れこんでいるわけじゃないという関係が信じられない。もったいないったらありゃしない。

 というわけで、かなり古い作品ですが、十二分に楽しめました。てか、いつものように風呂の中で観ていたんですが、単調なせいか途中で居眠りすることしばし。単調な割に、なんかややこしい。そんな作品です。おススメは他のヒッチコックの名作の方にしておきます。

「まひるの月を追いかけて」(恩田陸)はロードムービー

 

 またもや、恩田陸です。いやはや、面白いですよ、恩田陸。最近続けて何冊も読んでますが、まるで飽きることがありません。

 今回の裏表紙には「恩田ワールド全開のミステリーロードノベル」なんて書いてあります。そう、奈良の名所の旅を通してストーリーが展開。まるでロードムービーを観ているかのように。

 ところがです。この「ミステリー」という言葉がちょっと引っかかりました。恩田陸といえばミステリー、なんて思われているかと想像しますが、今作はどうにもミステリーと呼ぶにふさわしくないような気がします。たしかに謎な点は次々に現れますが、なんていうんですか、ミステリーというほどドキドキしません。

 でもですね、面白いんです。失踪した義兄の元カノに誘われて旅行に出る主人公の女の子。女の子というにはアレですか?。だって離婚経験者ですからね。なんか読んでいると登場人物みんなが若く思えてしかたない。

 しばらくすると、え?。またしばらくすると、ええ?。またまた、えええ?。そんな感じの展開。でもね、だます方も決して悪い人には思えない。だから、ミステリーっぽさを感じないのでしょうか?。

 というわけで、何を書いているかいつものようによくわかりませんが、この作品を読むと、京都もいいけど奈良も旅したいな!、とかなりの確率で感じられると思います。おススメです。