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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「「イスラム原理主義」とは何か」(山内昌之編)は難しいけど勉強になる

 

 例の上司から借りたコーラン三部作

「コーラン 上」(井筒俊彦訳)は不思議な本 - koyanの明石

「コーラン 中」(井筒俊彦訳)は宗教を考えさせる - koyanの明石

「コーラン 下」(井筒俊彦訳)は面白い - koyanの明石

のメモはコチラを見ていただくとして、次に渡されたのがこの小難しそうな本であります。う~みゅ、あまりに難しいと頭が沸騰するんですけど...

 読み始める。なんたってコチラはイスラムの聖典であるコーランを読破した男(口語訳ですが)、舐めるんじゃないと言いたいところですが、やはり内容が難しい。最初の方のユダヤ教やキリスト教の原理主義の説明たるや、まったくわけわからん。ともあれ、アメリカが使用する原理主義という言葉ってのは、どうやらイスラムに当てはめるのは違うんじゃないの?っておハナシらしい。

 言ってみればそのあたりがこの本の中心的内容になると思うのですが、理解のほどは上記のように適当もいいところ。なので、面白かった点をなんとかあげてみたいと思います。そうそう、この本が出版されたのは1996年であることを前もって書いておきます。

 そうね、いくつかの国のイスラームの人々のおハナシ。まずはアルジェリア。ってどこの国よ、アルジェリアって?。とスマホなしじゃどうにも知識不足を補えないわたし。でも読んでる環境ではスマホは使えないので、そのまま読み進める(この本を読んでいる間はこの調子で、いっさいググったりしていません)。そうか、大変なことが起きたんだね、アルジェリア。せっかくイスラームの政党が選挙で勝ったのに、軍がクーデターを起こして弾圧するなんて、酷いハナシだと思います。

 次に新疆ウイグル自治区。今日は酷い人権無視の政策で、いろいろな国から抗議されている中国。その最たる対象がウイグル。でもね、この本でウイグルの歴史を垣間見ると、けっこう中国とうまくやっているように思えます。特に経済面では助かっている風。中国も手を変え品を変え宗教に関する政策を行いますが、今のような酷い弾圧はなかったみたい。

 そしてフィリピン。イスラームの人口自体は少ないのですが、少数部族が多い(宗教も多様)南部について多くの記載があります。フィリピン政府もいろいろと苦労して、この南部の地域を収めようとしているのですが、そうは簡単にいかないのは想像に難くない。てか、フィリピンってそういう国だったんだと、初めて知りました。

 最後の方に書かれていたイスラームと女性の地位についての章。これが一番読みやすくて面白かったです。コーラン自体は男女平等?、と記載されてますが、そうでしたっけ?。なんか三人の天使をアッラーの娘として崇めている宗教団体があって、彼らに対してアッラーがおっしゃったのは、「自分の子供が生まれたときに、娘だと知ると文句ばかり言うお前らが、わしに三人もの娘が居るだと!」。これってちょっと女性蔑視っぽく読んだんですが、違うのかな?。もちろん、600年という時代にあれだけ女性のことを考えていたアッラーは偉大だと思ってます。

 ともあれ、コーランを純粋に政治経済の柱にするのなら、女性の地位が低いのはおかしいとなります。あと、外出時は布を顔に巻いて隠さなければならないような宗教は、古い遅れた宗教であると、欧米諸国がイスラームを攻撃するネタの一つにしたんだと。だからそういうイメージが広まってしまって云々。そんなことがいろいろ書かれております。面白いですよ、この章は。

 とういわけで、根本的なハナシとしては、欧米が名付けたイスラム原理主義という言葉が独り歩きして、イスラーム全体を悪の組織のような印象付けを行ってしまったのだと。本の題名を読んだ時点でそういう想像はできるので、きっともっと奥深いハナシになっていると思うのですが、わたしの頭ではついていけませんでした。ただ、上記のように部分的に勉強になる内容があったのが、幸いです。いつもながら、しょうもない感想で、すいません。