以前、ヒトラーに関する本を上司より二つ借りて読みました ↓
で、今回はとある本を検索中にたまたま見つけたこの本 ↓
今手元にないんで詳しく書けないんですが、帯が凄いんですよ。たしか「これを読まずに水木しげるを読んだ気になるな!」(けっこう派手目に尾ひれ付けてる)とか、「こんなに人間臭いヒトラーは他にない」とか、「ヒトラー最高の入門書」とか。
つまりは水木しける大先生、恐ろしく調べ上げてこの本を書いているようです。ま、ヒトラーですから適当に書くことはできないでしょうが。ともあれ読んでみればわかります。その読みでのある事。劇画などと馬鹿にしてはいけません。予想を上行く読みにくさ(だから読み応えだって)。しかも文庫本だから字が小さい、ちいさい。
前述の2冊で少しは予習しておりましたが、ヒトラーの障害をなぞるような本は初めてです。新鮮でした。
ナチスが独裁政治を行った後も、ゲシュタポの行動が目に余るからヒトラーが諫めたみたいなハナシは読んでましたが、この本によると、けっこう内部でゴタゴタガあったようです。そこが新しく感じたところ。
そしてひとつだけ。ユダヤ人らの虐殺に関してはほとんど触れていません(あえて冒頭のみで触れたのは作者の意図でしょうが)。それは何故なのか?。わからないですが、既知のこととして敢えて避けたとしても、物語として妙に奇麗に終わってしまった感が強い。その違和感はずっと残っています。
というわけで、まさにヒトラー入門書としてものすごくよく書けている作品だと思います。一読の価値あり、と偉そうに思っております。おススメです。