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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「俺たちは天使じゃない」はデ・ニーロのアレとショーンの天然ぶり

 

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  • ロバート・デ・ニーロ
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 予約録画の要因はおそらく、ロバート・デ・ニーロ。正直、好きなのは初期のとんがったデ・ニーロだけなんですが、老いてからの演技はイマイチ好みじゃないんです。で、冒頭のテロップでショーン・ペンを発見。そうか、この人かと裏付けの補強を完了。

 それとね、ひとつだけ。この題名、ある作品を思い起こさせます。たぶん皆さんが思い浮かべるのとは全然違う作品。ほら、ダスティン・ホフマンアンディ・ガルシアが出ていた天使の。そう題名さえ思い出せていない。ググる。それだ「靴をなくした天使」だ。

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  • ダスティン・ホフマン
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 内容すらろくに覚えていませんが、ラストの方のビルの上の縁に二人で並んで座っているシーン。とても泣けた記憶があります。また観てみたい。

 閑話休題。とても危険な死刑囚とともに刑務所を脱獄した2人。たどり着いた街で偶然にも来訪予定だった神父扱いを受け、そのままなんとか近くにあるカナダ国境を越えようともがき苦しむ作品。

 正直、題名が内容とあっていない。じゃ~原題は?と見ると、ほぼそのまま。このお題から想像するシチュエーションって、もっと違う気がするんですが。

 ハナシの展開はほぼほぼコメディ。う~ん、迷いましたよ、途中で観るのをやめようかと。最近、観る力の衰えを感じてまして、合わないと思ったらすぐにやめてしまうことも。

 でもね、踏ん張りました。その気持ちを支えたのは2つの事。まず1つ。あのデ・ニーロの有名なしぐさ。声を出さず、顔と手の表情だけで相手と意思疎通する、あの仕草ですよ。神父としてまともな会話ができないことを誤魔化す手段として、もうてんこ盛りにそれをやってくれてます。なんかそれをもっと見たくなってしまった。

 もう1つ。大好きな役者のショーン・ペンですが、若い。あまりにも若く、ただの不良青年。あの大人になってからの気だるさみたいなのが、微塵も出ていない。でもさ、逆にそのあまりの天然ぶりがすっげぇ~笑えたんですよ。大事な場面で発する言葉が、ね、なんとも素晴らしい。そんなシーンが何度もあります。

 そんな2つの関心事に救われて、無事最後まで観ることができました。そうそう、デミ・ムーアの色気はたまらんかった。そして感動のラスト(その先が心配ですが)。思った以上に胸が熱くなってしまいました。

 というわけで、個人的にはちょっとぬるく感じる展開でしたが、ゲラゲラ笑いながら最後まで観て欲しい作品です。

「イエスタデイ」は恥ずかしい妄想を思い出す

 

 ある日、全世界的な停電が起こり、そのときバスに弾き飛ばされた売れないミュージシャン。気が付くと病床。驚いたことにその世界にはあのビートルズの存在自体がなくなっておりました。自分の記憶以外からは。

 この映画説明を読んで面白そうだから予約録画したのですが、まず、まず思うこと。「それがオレだったらどうする?」。

 おそらくこの作品の主人公は、ビートルズの歌を自分の曲として歌うんだろうってことは簡単に予想できます。じゃあ~もしそれが自分だったら。え?、どうしよ?。そりゃなんとなく知っている曲はいくつもありますよ、なんたってビートルズですから。でもね、ほぼほぼ9割がた再構築できるのはこの作品のお題「Yesterday」だけ。あとは出だしとかサビの一部の歌詞を覚えているだけ。う~む、鼻歌でメロディを楽譜化し、それをネットに上げるとか、どこぞへ売り込むしかないか?(絶対に成功はしない)。

 こちとら自慢じゃないですが、楽器もろくすっぽ弾けないし、コード進行なんて???の世界に生きてますからね~。

 そしてまた別の角度から思ったこと。お恥ずかしいハナシですが、みなさんはこういう経験ありませんかね~。自分が大好きな曲をですね、それを自分が作ったことにして、中学や高校の文化祭の舞台でみんなの前で歌う、って妄想。今書いてても冷や汗出るくらい恥ずかしいんですが、わたしけっこうこの手の妄想、嫌いじゃありません。カラオケもたまにこういう心境で歌ってます。

 閑話休題。冒頭に書いた予想通り、物語は進みます。主人公は自分で曲も作る(売れない)ミュージシャン。しかもイギリス人。だからビートルズの曲を再現するのはお手のもの。徐々に話題となり、びっくらこいたことになんと、本物のエド・シーランも出てきます。

 しかしね~、欧米の感覚ってよくわからん。主人公の男が不細工だの、華がないの、見た目がパッとしないなどと、プロデュース側からさんざんな言われよう。オレからみればスタイル良いし、十分にイイ男なんだけどね。もしもだよ、見た目がオレだったらどうするんだ!って。たぶん、裏方に回されて存在を消されるね、きっと。

 ヒロインの女の子も、おそらくそんなに美人じゃない設定なんだろうけれども、目がとてもとても魅力的なキュートな人でした。

 大方の進行は予想通り。そこで問題なのがオチですよ。どうするんだろうと思っていたら...。ふむふむ、そうか、でもね、それってちょっと無理ある気もする。本人には納得の決断だけれども、聞かされた方はね、チンプンカンプンのままじゃなかろうか?。

 というわけで、予想はつくものの、楽しく、面白く観続けることができました。おススメです、ぜひ観てください。さてこれからカラオケタイムですが、歌っちゃうよね、ビートルズ。

「大人は判ってくれない」は少年の寂しさを描いた作品

 

 主人公が男の子なんで、わたし個人的に感情移入ができやすいか?っていうと、そうでもない。まあ、女の子だったらわけわからないけど。時代が古いし、フランスだし、カッコいい男の子だし。う~ん、僻みか?。

 時代的なことを書くと、なんたって教師がクソ。言い訳すらもろくに聞かないで、怒鳴り散らすし、平気でビンタ飛ぶし。わたしの還暦過ぎ世代としては、そこまでひどくはなかったけれども、正直、内面的には似たような存在だったよね、教師って。そこは共感できるか。

 たしかに主人公の男の子の母親はアレだけど、目くじら立てるほどのひどさではない。かつ、父親は決して悪くないと思うな、決して手を上げないし。子供の気持ちをわかってくれないのは、すべての大人の共通点だからね。しかたなしと思うしかない。

 男の子も自分と比べると、十二分に大人っぽい。自立心が強く、それがゆえに悪いこともしてしまう。といってもモノをくすねるくらいなんで、凶悪とは程遠いし。悪友がいいね。彼は本当に友達のことを心配している。とても大切な存在だと思う。

 というわけで、最近作品のえり好みが激しくなってきたわたしですが、この作品はかなりの年代物にもかかわらず、最後まで興味を持って観ることができました。ラストシーンの男の子の振り返った顔。彼が今後、犯罪に依存するような人生を送らないことを祈ります。そのためにはまわりの大人が先を示すしかない。がんばって、大人も成長しながら。なんてエラそうなことを思いました。おススメです。

「光」(三浦しをん)は重すぎた

 

 すいません、どうにもここ二週間ほど体調が悪く、心理的にも絶不調で、そのタイミングでこの作品を読み始めたものだから、さらに具合が悪くなる方向へいざなわれて...。

 そうなんです、お題の通り、重い、んですよこの作品。裏表紙の説明を読むとなにやらミステリーっぽい、感じを受けたのですが、読み進めれば進めるほど鬱っぽい展開になってしまって。

 美浜島。たしか島民数百人の小さな島。それが地球の裏側で起きた大地震による津波で、生存者数名の壊滅的被害を受ける。ちなみにこの作品は2006年から書かれたもので、あの3.11以前のモノ。それなのにこの災害の恐ろしさの描写が、とてつもなく恐ろしくリアルでした。

 この災害が生き残った子供たちに、特に主人公の信之に大きな影を落とし、彼の心を砕いてしまう。まだ中学生だった彼は、同級生の美しい少女である美花と付き合っていた。そして弟のよう?に慕ってくる年下の男の子、(たすく)。この三人の関係が災害後から何年もの年月を重ね、大人になってからも再び人生を狂わせていく。ね、重いでしょ?。

 輔は小さいころから父親のDVを受け、異常なほど信之に依存してしまったという環境があった。しかし信之なんですよ、一番心が壊れているのは。これが読み進めるほどにわかってくる。その狂気があの災害の影響であることは確かなんですが、それだけじゃないよね。執拗に美花を崇め奉るのは、もともとの何か資質的なモノではないでしょうか?。

 こうして狂気の世界が、災害から遠く隔たった時間軸で展開されます。しかも怖いのが、この狂気を日常を維持するために受け入れざるを得ない存在があること。いや~怖い。自分だったらどうするんだろ?って、思っちゃうとこが怖い。

 というわけで、精神的にちょっと苦しい時には、選んではいけない作品でした。といいつつ最後まで読んでしまいましたが。いや、三浦しをんがこんな作品を書くとは、まだまだ勉強不足なわたしです。あのエッセイを読んでから↓

koyan.hatenablog.com

ついつい作者様を身近な存在と感じてしまっていましたが、とんでもありません。反省しきりです。そうそう、末巻の解説を作者に近しい作家さんが書いていて、ご本人にこの作品についていろいろ質問されているのが面白かった。重いけど、読んでみてください、と言いたい。

「盤上の向日葵」(柚月裕子)は前半の未来感と終盤の先のなさ

 

盤上の向日葵

盤上の向日葵

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 すいません、感想を書こうとしばらく積んで置いたら、すっかり記憶がなくなって結末すら覚えていないことに唖然。慌てて最後の方をざっと流し読み。う~ん、これで正確な感想(メモ)が書けるのか???。

 そもそもこのおハナシ、最初に読み始めて「あ~、そうそうこの作者は刑事モノが多かったんだっけ」と納得。柚月裕子って確か前に何かを読んで、感想を書くときに調べたら「え?、この人、孤狼の血の作者なんだ、さもありなん!」と思った人じゃん。

 で、正直、刑事モノをあまり得意としていないわたしは、いつも本を読むときにガリガリと書いているメモを、今回は取らずに読んでしまおうと思ったわけ。故に、いつものように記憶がすぐになくなり、結末どうだったっけ?とメモを見ることもできず、流し読みをする羽目に。

 てかですよ、前に読んだはずの柚月裕子の作品の感想がブログ検索で出てこない?。ええ?、絶対に読んだゆえに調べて、孤狼の血の件で驚いたんだから!!!。でも、ない。もうわたしの脳みそは一足先にアチラの世界に旅立ってしまったようです(涙。

 一応、Wikipediaで調べたら、どうやら「ウツボカズラの甘い息」らしい。でもこれ、電子書籍で入手していてしばらく手を付けてないハズ。う~ん、記憶力のなさってこうも面倒なことになるんですね、悲しい。

 すんごく閑話休題。メモではなくほんの少し書き残された感想を見つつ、これは呪われた血のおハナシだったのね、と。読み終えた後の先の無さの虚しさが書かれておりました。それに比して、ようやく将棋のハナシになってきたときの、ワクワク感。将棋じゃないですが、「ヒカルの碁」を思い出してしまいました。

 読んでいて面白くはあるんだけれど、メモを取っておきたいとまではいかなかったようです、個人的な好みとして。と、ほとんど内容に触れないまま感想は終わりそうです。やはり読み終えたら、新鮮なうちに感想書かないといけませんね。

 というわけで、終わります。ひどいもんだ、後でこれ読んでも絶対に内容を思い出せないよ、きっと。

「サムライせんせい」は子供向け?

 

 時代劇というよりはSFなんでしょうか?。幕末の時代からタイムトラベルしてきた、武市半平太が主役。すでに容堂でしたっけ?、お国の殿様に裏切られて牢屋入り。大河で観た記憶なのかな?、その辺のところかすかに覚えている。なんでも下級武士みたいな身分で、人として扱ってもらえないくらいの差別を受けていたみたい。たしか容堂を近藤正臣が演じていた気がする。

 閑話休題。で、なぜか現代に飛んできた武市半平太。演じるは市原隼人。いや~髷のヅラが妙に似合うね、彼。キャラクターもお堅い武市とよく合ってます。当然のようになんやかやがあって、橋爪功が演じる佐伯って名家の人のところに世話になる。そこが子供相手の塾をやっていて、養ってもらう代わりに先生をという作品名ですね。

 基本的にノリが軽い。現代に慣れ親しむ様が安直だし、武市本人の内面とかがほぼ描かれていない。気軽に楽しむにはいいかもしれないけれど、個人的には軽すぎるかなというわけでお題となったしだい。

 というわけで、特に印象に残るようなイベントもないし、6年前?に同じくタイムトラベルしてきた坂本龍馬は、GTRに乗ってるし(うらやましい)。市原隼人のイケメンさを楽しみたい人にだけ、オススメです。

「カリスマ」は正直ワケワカメ作品

 

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 役所広司だからね、予約録画した理由は。でもさ、お題の通り、正直意味不明な内容で、拒絶反応と戦いながら最後までなんとか到達できた、みたな心境で観ておりました。学生の頃ならこの不可解さが気持ちよかったかもしれませんが、還暦過ぎのおじいちゃんの心には残念ながら刺さらなかった。

 監督はあの黒澤清。某所では評価の高い作品だそうで、きっとわたしの理解力というか頭の柔軟性が無さ過ぎて、受け付けなかっただけなのかもしれません。「調和」がメインテーマのようで、森の中の空き地に生えているしょぼい木が、なにやら特別な存在とか。自分が生きるために森の他の木々を毒で殺すらしい。

 出演陣は割と豪華で、謎の木を守る男に池内博之、木を奪おうとする組織のリーダー格に大杉漣、他に風吹ジュン松重豊田中要次等々、見慣れた俳優さんたちがいっぱい出ております。

 ラストもワケワカメで、肝心の木は焼けてしまい、残された役所がどうのこうのと。いやそれ、マジで言ってるの?とはわたしの心の声なんで、聞かないでくださいw。

 というわけで、とにかくわけがわからない映画を観たい人、にしかオススメできない作品です、はい。

「小川の辺」はね、う~みゅ、ダメぴょんね

 

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 時代劇はなるべく予約録画するようにしています。その中の一つ。東山紀之ね、見た目はとても格好いいんだけど、はてさて。

 妹が嫁いだ先の旦那がですよ、脱藩して江戸へ(正確には千葉の行徳だったか?)。理由は理不尽なもので、農地改革に関してアレコレ書いて藩の殿様に提出。書いてあることはとても正しい。すごく正しい。でもそれは、今までの藩の行政にケチをつけていることにもなる。だから、怒られた。怒られたけれども殿の前で再び、オレの書いたことは正しいから、不甲斐ないタコスケを藩から追い出せと。

 そりゃ殿も怒るわな。で、妹の旦那は身を案じて脱藩と言うわけ。その妹の兄である東山が上意で旦那を追って行徳へ。ちなみに旦那は片岡愛之助。気の強い妹は菊地凛子。そう、アソコが見えてるとか見えてないとかの作品で話題になって有名になった子。一緒に東山についていく従者が勝地涼。兄と妹は犬猿の仲だが、従者と妹は仲が良い。

 題名は、そうね、幼いころの出来事を表しています。てか、思い出ってそれしかないのかよ?、と思ってしまう。兄を嫌う妹。その妹を慰める従者。この東山ってヤツは(役柄ね)、そんなことばかり思い出している。

 凛子ちゃんは相変わらず大胆で、この時代の侍の娘にもかかわらず、結婚前日、従者が1人で居るところを狙って忍び込み、乳を晒すといううらやましいことをしています。見つかったらどうすんねん!。

 問題は東山のキャラ。もうね、絵に描いたようにお堅い。絶対にオナニーしたことないだろ!ってくらい、お堅い。やることなすこと、面白みがない。オレが監督だったら、何度か砕け散るくらいのキャラ破壊イベントを挿入するけれどね。だって、観ていてつまらないもの。

 殺陣は、う~ん、まあまあなんでしょうか。迫力はあります。片岡愛之助も上手かもしれません。でもさ、真剣の立ち合いって、もっと泥臭くなると思うんだけれど。ちょっとしたイベントで敵討ちのシーンが入っていたけれど、あっちの方が面白かったですよ、はい。

 というわけで、長々と書いてますが、お題の通り正直あまり面白くありません。ストーリーもね、アレだし。てか、松田優作のコレ↓思い出しました。

koyan.hatenablog.com

↑これを思いきりくそ真面目にしたのが、今回の作品、と言う感じでしょうか。残念ながらオススメできません。

「漁港の肉子ちゃん」吉本興業はアレだがラストがズルくて涙

 

 おデブな母親にボーイッシュな娘。もちろん主役の肉子は母親。この肉子、いろいろと男に苦労したというか、男を見る目がないというかなんというか、とにかく男に裏切られ続け流れ着いたのが漁港の船の上。焼き肉屋を手伝いながら、娘を育てている。

 この肉子のキャラがどうにも。どんな解説が書いてあるんだろうと見ると、なんと明石家さんまプロデュースで、吉本興業作品。どうりで無駄な単発ネタがチラホラと。ごめん、わたしお笑い系はあまり得意ではないのです。

 中盤まできて、このまま頑張って観続けるか止めるべきか悩んだくらい、キャラクターがどうにも合わない。でも、仲良しだった娘の友達の反乱なんぞ、なかなかに面白かったので観ていたら。

 終盤、娘が腹痛で倒れる。時代が変わる。うっかり娘が成長した後のハナシかと思って観ていたら、そうか、そうなのか!。ズルいよ、この展開ですっかり肉子のファンになってしもた。もう涙なしには観られへん!。

 というわけで、わたし系の人もちょっと我慢して最後まで観てください。きっと幸せになれると思います。がんばってね。そうそう、大竹しのぶ、言われてもぜんぜんわからんかった。

「まほろ駅前多田便利軒」(三浦しをん)は女性が描いた男のアレ

 

 これね、ずっと前に観たんですよドラマで。たしか松田龍平、お兄ちゃんが主役で、相手役の独特の男が、え~、ん~、瑛太???、というおぼつかない記憶。ググります。

 び、び、びっくり!。わたしゃ主人公の多田が松田龍平で、あのおかしな行天が瑛太だと思ってこの本を読んでいたんですが、なんと、まったくの逆!。信じられない、オレの記憶力w。

 このドラマ、当然のように内容はよく覚えていないんですが、なんとなくわるくなかった、not so bad!、そういい感じの印象だったんですよ。だからわざわざドラマで観たとわかっていて、原作本を見つけたときに買ったわけです。

 ドラマ先行パターンは、以前の↓

 

koyan.hatenablog.com

これのせいで、なんかよろしくない雰囲気をまとってしまっていたので、ちょっと不安でしたが、こちらの原作は十分に面白かったですよ、はい。

 作者があの、腐女子のしをんですからね。この二人の関係もそういう?、なんて勘ぐりましたが、普通に読み進められます。でもね、なんて言うんだろ、友情ってのも違う気がするんですが、さすがに女性が描いた男同士の関係って、男の肌感からするとやはりちょっと違和感を覚えるのです。

 主人公の多田は普通の男子っぽいので置いといて、あの行天。性格と言うかキャラがワケワカメ。何を考えているのかわからないタイプ。そう、拾ってきた猫のよう。で、思い出したのが、今現在サブスクで読んでいる中にこんな漫画がありまして↓

news.kodansha.co.jp

 これを思い出した次第。いや、すべてが似ているわけじゃないけれど、猫ゆえのこのわけわからん行動具合が、なんとなく行天と被るような気がしないでもない。てか、この飼い主との関係の方がアレか?。いわゆるワケワカメキャラを受け入れる男の気持ち?。

 というわけで、やはりというかなんというか、このまほろ駅前便利軒からも、BLのそこはかとない匂いを感じてしまうわたしでした。でもね、先に書いた通り、面白かったからいいんです、はい。あ~、しをんのエッセイ↓、もっと読みたいわ。

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P.S. ドラマのね、エンディング曲(「まともがわからない」坂本慎太郎)が妙に頭に残っていて↓

youtu.be

ドラマ終了後もずいぶんと後まで、鼻歌なんぞをやっていた記憶アリ。もしかしたらカラオケも?やったかな。すごく難しい曲だけど。

「魔術はささやく」(2時間ドラマ)はとんでもないデキだった

 2時間ドラマなんで円盤は発売されておらず。以前読んだ宮部みゆきのコレ↓

koyan.hatenablog.com

のドラマ化だったんで、ワクワクしながら鑑賞。ところがどっこい、最初から意味不明。なんと主人公と思っていた日下守の姉が登場。え?????、そんな人いたっけ?。

 わたしの原作本を読んだ記憶も少し曖昧になっていたので、読んだときに書いたメモを今確認しました。もうね、そのメモすら読みこなせないほど登場人物が溢れている。この作品は人物の相関図がとてもややこしい、名前を覚えるのが苦手なわたしにはかなりとっつきにくかった作品だったようです。だからこそ、メモが生きたのか?。

 ご想像の通り、映画にせよドラマにせよ、一冊の本を2時間の枠に押し込むのはかなり無理があります。ましてや登場人物の嵐みたいなこの作品。もうね、笑っちゃうくらい設定が変更されている。

 原作では日下守という父は横領で行方不明、母は父を待って病に倒れ亡くなったという不幸な高校生?が主人公で、彼の目線でストーリーが語られております。しかしドラマの方はいきなり出てきた日下守の姉?、がストーリーテラー。おいおい、そんなキャラクター、原作に出てないじゃん!。

 守に付きまとう車の男が刑事だったり、そもそも存在しない姉にかかわる精神科医?を原田美枝子が演じていたり(奇麗な人や)、もうやり放題。犯人へのきっかけとなる男が記者ではなくカメラマン?。そもそもの原因であるデート商法がなぜか老人をだます詐欺事件になっていたり、もうやりたい放題。

 あれですかね、宮部みゆきほどドラマ化の頻度が高くなると、もう内容的には関わらずに許可を与えちゃうんですかね?。と思われるくらいの改編。しかもですよ、犯人が............。

 というわけで、日本のドラマらしくつくりはじめっと安っぽく、原作本に触れていなかったら絶対に観ないであろうクオリティ。さすがのわたしも観たことを後悔するレベル。なんかね、悲しくなりましたよ、あまりにもあまりで。

「阪急電車 片道15分の奇跡」は戸田恵梨香の脚の美しさに驚く

 

 まず押さえておきたいのがこの作品、2011年制作の映画ということ。そう、今から12年前ですね。この12年の重みがこの作品を観て一番驚いたこと、なんです。

 そうです、ブログお題の通り戸田恵梨香。わたしの脳内ではすっかりおばさんとして定着している彼女ですが(すっごく失礼)、この作品に出てくる彼女の美しさと言ったらもう、たまりません。

 まず脚がメッチャ奇麗。細くて形の良い脚。だれが見ても美しいと思うでしょう。そして白いホットパンツ(なんか古い表現なんだろうか?)を履いたお尻。そりゃもうメッチャかわいい。お尻星人のわたしとしては絶対に見逃せないかわいさ。

 そもそも痩せ痩せの女の子にはあまり興味を惹かれないわたしですが、このときの戸田恵梨香には惚れてしまいそうです。お顔もなぜかかわいい(なんでなぜかやねん!)。いやいや、それなりに戸田恵梨香の昔からの記憶はあるはずなのに、この作品のお顔はとてもかわいい。ミサミサなんかよりずっとかわいい。

 というわけで、戸田恵梨香の容姿を語っただけでこれだけ来てしまいました。ついでに書くと、中谷美紀も十二分に美しく、っていうか彼女はもともと美しい人だから(お誂えむきのデスティーニー♪を知っている人いるかな?)。有村架純は最近のかわいさ並みにかわいい(意味がわからん)。芦田愛菜は今の方がかわいい。

 閑話休題。さて内容ですが、このお題を見るとなにやら見知らぬ人たちが偶然集まって、すごく特別なイベントが起きてしまう的なモノを期待しませんか?。わたしはそうです。なんたって奇跡なんですから。

 ところがどっこい、それぞれの出演者間の密な関係は存在しますが、あくまでも局所的。言ってみればオムニバスですよ、それぞれのエピソードがかわるがわる語られる形式。奇跡ってなんやねん!、が正直なところ。

 そして似ている。それぞれのエピソードが似ている。婚約不履行だったり、DVだったり、友達にハブられる不安とか、教師に辛い言葉を投げかけられるとか。そう、いじめという大きなくくりに入っちゃいそうなエピソードなんです。細かく言うと違ったりするけれど。

 で、ちょっと書いておきたいのをいくつか。中谷美紀の婚約相手、いやいやあんな奴と結婚しなくて本当によかったんじゃない?。結婚前に素性が知れて良かったんだよ。それにしても女って、攻撃先は女なんだね。安めぐみというドンピシャな配役が良かったね。

 戸田恵梨香はあのDV男に惚れているんじゃなくて、彼と付き合っている自分が好きなんでしょ。宮村信子、最後の最後にキレてお説教。いや、それ、無理だから。そんなまともなハナシ聞くような連中じゃないよ。一番良かったのが小学生の女の子。中谷美紀と駅のベンチで話すシーン。とても、とても良かった。

 というわけで、ぐずぐず感はあるものの、思いのほか楽しんでしまったのでした。12年と言う歳月の不思議さを味わった感じ。って、それは容姿の問題ね。でもそれも含めて楽しめます。お題を減点して、準オススメって感じか。

「誰か」(宮部みゆき)は小泉孝太郎だった

 

 どこぞの大きな会社の会長の娘と結婚。本社ビルの隣の3階建ての古びたビルで、広報の仕事。1Fはシャレオツな喫茶店。会長の運転手が自転車に轢かれて死亡。娘たちがその死を不審に思い、捜査の進まない警察は当てにならないと、自分たちで父親の本を出してマスコミにこの事件をアピールしたいと会長に相談したら、この娘の旦那を紹介された云々。

 え~、これどっかで知っているハナシやん!。そうだ、前にドラマで観たヤツちゃうの?。たしか主人公が小泉孝太郎だったよね。そうです、読み始めてすぐに気づいてしまったのでした、すでに知っている物語だと。とはいえいつものように記憶力のかけらもないわたし。設定は覚えておりますがストーリーの結末絡みはすでに記憶の彼方。

 ま、しょうがない。あまり気が進まないけど読みましょうと。なんで気が進まないの?。だってさ、あのドラマ、主人公の孝太郎があまり魅力的じゃなかったから(失礼)。その代わり、いつも読みながらたんまり取っていたメモを、今回は一切書かずにただただ読み進めましょうと。

 そして、ふむふむ。たしかにこの主人公、まるで魅力が感じられません。なんなんでしょ、この空気感。巻末のやたらながい解説では「ハードボイルド」なんて書いてましたが、どこをどう読めばそう感じられるのか(読み間違えた?)。逆玉に乗り、お金には不自由しない暮らしの成り上がりボンボン。そりゃ庶民の気持ちなんかわかるわけないよねと、作中の娘の妹である梨子にも言われもしましょう。まさにそんな感じ。誰に対してもなんか他人事のような接し方。感情移入できません。

 それに比べて今出てきた梨子ちゃん。おとなしくて臆病な年の離れたお姉さんである聡美とは、真逆のキャラ。気が強くてがむしゃらに進むタイプ。ラスト近辺でとんでもない事実が発覚するんですが、それでもね、男って生き物は梨子ちゃんみたいなタイプをかわいいと思うのですよ。もちろん浜田(誰とは書きません)はクソ野郎ですよ。

 本編3/4辺りまで最初の設定どおりにハナシが進むのですが、当然、このまま終わるわけがない感がむんむんとしております。オチはね~、いきなり出てきてすべてをかっさらっていった感じ?。ちょっと強引だったかも?。

 あとね、文章。宮部みゆきって読みやすいってイメージがあったんですが、今作では何か所か、ちょっと文章おかしくない?ってのがありまして。それって勝手に個人的に感じたもので、きっとコチラが間違っている可能性大なんでしょうが、今まで小説を読んでいてそんなこと感じたことがなかったものだから、つい、書いてしまいました。で、微かにも思ってしまったのです。宮部みゆきはもういいかな?って。これって相性の問題ですよね、偉そうに書いてすいません。

 というわけで、ごくごく普通の読み物ではあったのですが、個人的にはなぜか非常に気になる、しかもあまりよろしくない方に気になる作品でした。う~みゅ、宮部みゆきとはしばし間を空けてみようと思います。って、もう一冊買ってあったな。それ読んでから決めよう。そういえば「名もなき毒」もドラマ観てたよなw。

「ビロウな話で恐縮です」(三浦しをん)は立派な腐女子

 

 近所の古本屋さんで作者目当てで適当にごそっと買ったウチの一つ。この直前までクソ読み辛い(いや辛いんじゃなくて時間がかかる)「亡国のイージス」(感想)だったので、ここは思い切り楽をしたくてエッセイにしたしだい。

 エッセイって好きなんですよ。昔々は姉が呼んでいた「パイプのけむり」(團伊玖磨)にハマりまして、個人的に多大な影響を受けております。中学生の時でした。真似をして「たばこの煙」なんぞとお題を付けて、適当に書いていたもんです。

 で、三浦しをんです。まあたしかにビロウなハナシですよ、尾籠なw。この人の好みは、ロシアバレエのルジマトフ、オダギリジョー、フミヤヴィゴ・モーテンセン水谷豊(これはなりたい男)、High & Low(なにそれ?ハイロウズ?)、EXILEBUCK-TICK等々。そして赤裸々に自分が腐女子であることを語っております。そう、BLが大好き。

 当然お仲間とコミケなんぞにも出没。実に楽しそうに日々を暮らしてらっしゃる。やはり趣味のあるなしは大きいですよ、ウチのつれあいなんぞは無趣味もいいとこで、定年退職後はボケまっしぐらだろうと心配しております。

 それなりの頻度で出てくる夢のおハナシ。面白い。わたしつげ義春が好きで何冊か蔵書があるくらい、夢のハナシが好き。もちろん奇妙奇天烈で面白くなければいけません。その点、三浦しをんはつげ義春の正統な後継者になれるだろうと思った次第。

 というわけで、ゆっくりと箸休めさせていただきました(日本語おかしいよね?)。わたしと同年代(還暦過ぎ)とかそれ以前のエッセイには、決して書かれなかった内容だと思います。今の時代だからこそ、そんな気がする。だから面白い。おススメです。

「ニューヨーク東8番街の奇跡」はお子様向け

 

 ちょっと懐かしいお題を見つけたので予約録画。記憶が苦手なわたしは、何が助けに来てくれるのか覚えていない。ただ宇宙的な何か、という記憶だけ。

 大きなビルの開発予定の土地に立っている古びたアパート。ここの住人だけ立ち退きに反対していて、いわゆる地上げ的な迷惑行為を受けている。ふむふむ、このへんは面白い。録ってよかったなどと思いつつ観てましたが、アレが出てきてアレの能力がわかってきたあたりで、ちょっと雲行きが怪しくなってきた。

 そして子供。ここでもうはっきりと、そうかこの映画はお子様向けだったのねと気づかされる。そりゃヒューマンドラマにかけてはいるものの、肝心のアレの存在がとてもお子様的。説明が上手くできないけど、ちょっと観ているのがツラくなってきた。

 というわけで、一応スピルバーグ監督作品なので最期まで頑張って観ましたよ。でも評価は変わらず。ごめんなさい、わたしには相性が悪かったようです。