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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「七瀬ふたたび」(筒井康隆)はなぜふたたびなのか?

 

 やられましたね~。本を選んでいるときにとある事情(後述)でこの作品を手に取ったのですが、最後まで読んでも題名の「ふたたび」の意味がわからない。悪い予感を持ちながら最後にある解説読んだら...。やられた!、やられたよ!。七瀬シリーズという三部作があって、これは第2部だったのです。だから「ふたたび」。1部から読みたかった、という気持ち、お判りいただけますでしょうか?。

 昭和53年の作品です。西暦では1978年。わたしが花の高校生のときですよ。55年も前の作品ですが、若干の古さを感じるものの、すんなり読めたのはさすが筒井康隆ってところでしょうか?。と書きつつまるで詳しくありません、筒井康隆。

 ところで、冒頭に書いたこの作品に興味を惹かれた理由ですが、それは「七瀬」という名前。わたし「虚構推理」という漫画が好きで↓

 

 この作品の中に「鋼人七瀬」というアイドル?の亡霊が暴れるおハナシがあるんですよ。それで七瀬という単語に引っかかったわけです。この原作者と漫画家のペアの作品でですね、コレも大好きでした↓

 

 おハナシとキャラクター、どちらも大好きです。

 閑話休題。そうそう、3部作でしたね。残りはコチラ↓

 

 コチラが第1部で、

 

 コチラが第3部。もちろんコレを知った次の日にAmazonで発注しましたとも。届くのが楽しみ。

 さて、「七瀬ふたたび」の感想ですが(やっとかよ)、おハナシ的には超能力者です、主人公の火田七瀬テレパスという人の心が読める能力を持ちます。そんな彼女が生まれて初めて同じ能力を持つ男の子と夜汽車の中で出会います。その後、また違う能力を持った男性とも。

 当然のように彼女たちは自分の能力をひた隠しにしております(男の子は能力自体にも気づいてさへいなかったけど)。もしこの能力が公になれば、どんな運命が待っているか想像するだけで恐ろしいですよね。

 でですよ。このあとの展開がなんとも昔っぽいのですが、彼女ら能力者を始末しようとしている謎の組織との戦いになります。筒井康隆ってこんな感じのストーリーが得意だったのでしょうか?。ちょっと意外と勝手に思ってしまった。もっと星新一井上やすしのようなコミカルなSF短編のイメージを勝手に抱いてました。

 さてここから読書中に書き残した(気になった)メモです。細かいですよ、内容。

 一つ目は、何故七瀬はそれほどまでに紛失したダイヤモンドの件で、疑いをかけられることをそれほどまでに恐れたのか?。ホステスやってまして、同業者の女が更衣室で失くしたダイヤモンドを、他のホステスが拾うのをテレパスで見ちゃったのですが、その後処理にやたらとリスクを冒してます、七瀬。なんか変?。

 二つ目は、敵のおハナシ。空港で初めて命を狙われたのですが、敵は決して自分らのような超能力者ではないと。だけど訓練しているので自分の心を閉ざすのが上手く、かつ、「相手の思考にも少しは感応できる」と。いや、心を閉ざすのはなんとなくわかるが、いくら訓練したからって、他の人の心の中を覗くことは超能力でもないと不可能でしょ?。表情から読み取るって次元じゃないのだから。

 三つ目は、ピストルが安易に出てくるところ。空港ではサイレンサー付きのピストルで撃たれるし、護身用にと仲間からデリンジャーをもらうとか、いつの時代やねん!とつい思ってしまいました。古いから、ですよね、きっと。

 四つ目は、北海道で隠れ住む七瀬たちの仲間を、敵が刑事として町民に「殺人犯が居るから気をつけろ」って言いふらします?。ありえないでしょ?。

 みたいな、たいしたこともないメモが残ってました。ってことは、なかなかに面白かったということです。涙も流れ落ちましたよ、何度か。

 というわけで、オススメしておきます。残りの1部と3部も読み終えたら感想を上げますので、お楽しみにってか、これから読めるわたしのお楽しみってことですよ。そういうこと。