またもや、恩田陸です。いやはや、面白いですよ、恩田陸。最近続けて何冊も読んでますが、まるで飽きることがありません。
今回の裏表紙には「恩田ワールド全開のミステリーロードノベル」なんて書いてあります。そう、奈良の名所の旅を通してストーリーが展開。まるでロードムービーを観ているかのように。
ところがです。この「ミステリー」という言葉がちょっと引っかかりました。恩田陸といえばミステリー、なんて思われているかと想像しますが、今作はどうにもミステリーと呼ぶにふさわしくないような気がします。たしかに謎な点は次々に現れますが、なんていうんですか、ミステリーというほどドキドキしません。
でもですね、面白いんです。失踪した義兄の元カノに誘われて旅行に出る主人公の女の子。女の子というにはアレですか?。だって離婚経験者ですからね。なんか読んでいると登場人物みんなが若く思えてしかたない。
しばらくすると、え?。またしばらくすると、ええ?。またまた、えええ?。そんな感じの展開。でもね、だます方も決して悪い人には思えない。だから、ミステリーっぽさを感じないのでしょうか?。
というわけで、何を書いているかいつものようによくわかりませんが、この作品を読むと、京都もいいけど奈良も旅したいな!、とかなりの確率で感じられると思います。おススメです。