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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「君の名は。」は1度目はアレだったけど2度目は良かったよ

 

 お題にもあるとおり、2度目の鑑賞です。1度目の感想があるかと探したのですが、なかった。でも、しっくりこなかったことは覚えている。そう、なんたって「転校生」だから。何番煎じだよって。そしてバイト。あの男の子の給仕のバイト、いきなりあの女の子が対応できるわけがない。なんか調子悪い?ってレベルじゃなく、邪魔だから帰れと言われるハズ。そんな甘さが気になって。

 でもね、2度目はなぜかそれほど気にならなかった。そんな些末なことも大事ではあるんだけれども、そこつついてもって思っていた。「転校生」はしょうがないとして、あ~感じていたより短い時間の繰り返しだったんだなって。そう入れ替わりの時間とかタイミングとか。風呂禁止!?、何日も入らんのか?ってありゃま、丸1日すらも入れ替わってなかったのね。これも詳細を気にしなくなった要因。

 で、とにかく奇麗。絵がとても奇麗。新海誠監督の作品の共通項でもあるんだけれど、この作品では特に奇麗さが際立っている気がしました。いいことです、奇麗なこと。

 赤い髪留めを渡している時期。そしてラスト。この時間の流れも特に違和感を覚えずすんなりと受け入れられました。頭の中にはOne more time~♪が流れておりました。

 というわけで、二人が惹かれあう流れ、とてもいいと思います。三葉もかわいかったしパンツも見られたし、好きな作品として円盤焼くことにします。まだ観てない人はなかなかいないと思いますが、奇麗ってだけで観てみてくださいよと。そして好きになってください。おススメです。

「ちょっと今から仕事やめてくる」はもっと早くやめろよと思う

 

 なんかお気軽でだらしない奴が主人公の映画化と思ったら、あらまビックリ。調べたけどこれ2016年からの小説が題材の作品。おいおい、そんときゃもうあんなブラック企業って存続できないんじゃないの?、ってくらい酷い職場。

 いや、むか~しの営業なんて、こんな職場がゴロゴロあったんだろうけれど、さすがに昨今の社会では、ありえなさすぎる。と勝手に想像しているんですが、間違ってます、わたし。

 であるからですね、逆になんでとっととこの青年は会社を辞めないのかが、不思議でしょうがない。還暦過ぎのわたしが思うんだから、今現在の20代の若者が観たら、もっと強くそう思うんじゃあるまいか。

 なんか同じ話を繰り返しているので、ストップ。ネタバレは書きたくないタイプの作品なので、極力書きませんが、もう一人の彼にはもうひとつの存在の選択肢があったわけですよ。それは作品の中でもわざわざ匂わせています。

 今回のオチがわたし個人的にちょっと納得がいかないので、そっちでも良かったんじゃないかと考えますが、それはそれでリスクが大きい、ですよね。なかなかキレイに結末を迎えるのも難しそう。

 確かに今回の結末を選択し、かつ、もう一つの選択肢で得られていただろう夢感、みたいなものもしっかり取り入れたわけですが、それがちょっとアザトイと感じてしまう。うん、さっきから何を書いているのだろう、くどい、くどい。

 というわけで、正直、観ているのがツラい作品です。プレッシャー系に弱い方は観ない方がいいかも。お題の言葉がもっと早く口から出ていたら、とは思うのですが、最後まで引っ張った故の結末ってことでしょうかね~?。ダメだ。つまりわたしは好きじゃないんだ、この映画。

「オールウェイズ」何度も観たはずだけど最後は泣ける

 

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  • リチャード・ドレイファス
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 この題名と言い、リチャード・ドレイファスといい、スピルバーグといい、絶対に前に観ていると思ったけど、思い出せなくて予約録画。冒頭、山火事の消防隊ってことで予感は確信に変わるものの、相も変わらず内容は覚えていないわたし。

 あの「ジョーズ」が初見のリチャードが何故かもてる男役をやっている、この違和感。ヒロインのホリー・ハンター、顔をアップで見るとそんな美人じゃないんだけれども(失礼な)、ちょっと遠目にはとてもかわいい。小顔の勝利ってことだろうか?。

 そんな二人のいちゃいちゃもすぐに終わる。そうそう、ここでオードリー・ヘップバーンが出てくるんですね。この姿がこの映画のサムネイル的な記憶になっているのかも。

 そっちの方も内容もよく覚えていないんですが、いわゆる「ゴースト」的なストーリーってことでいいのかな?。彼女の深い深い悲しみ、でも、また新たな道を歩み始めたときのリチャードの喜び、と寂しさ。そこはさすがに泣けます。号泣。

 ふむ、スピルバーグの作品と言えば、なんていうか悪魔的なモノがあるとささやかれておりますが、この作品にもそんな風味はあるのでしょうか?。

 というわけで、簡単ですが(ストーリーも簡単なので)、感想は短めに。観ていない人ってなかなかいないと思いますが、もしそうなら楽しめますのでぜひ、どうぞ。

「亡国のイージス」は面白いけど読むの疲れる

 

 単行本で上下2冊、読みました。いや~時間がかかったこと、かかったこと(2回書く)。つまらないとか読みずらいとかじゃないんです。あの海外SFの悪夢のように↓

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 ↑この2つは明らかに読みづらかった。もう読んでいること自体が拷問と思えるような、そんな苦しみ。でもこの「亡国のイージス」はですね、なんて言うんだろ、わたしのようなにわかミリオタにとって、いちいち細かい描写がですね、想像しながらというか、咀嚼しながら読んでしまうので、やたら時間がかかるんですよ、読むのに。

 しかも前々から読むときにメモを取る、というわたしの癖のおかげで、その時間が倍増してしまうという、うれしいやら疲れるやら。といった具合にですね、この作品のミリタリー描写ってヤツが、本当に詳細なんですよ。護衛艦内部の移動だけでもう、頭の中がパンクしそうなくらい、その場にいるような解説をしてくれてるわけです。

 この手の作品を読むとマジで思い知らされますね、わたしは絶対に作家になんかなれないって。だって、こんな細かいことなんか書けませんもの。どんだけ資料を読み解き、かつ関係者に取材などを行って、情報を集めるのでしょうか?。想像するだけで完敗です(何に)。

 とにかくこれが一番書きたかった感想です。さてストーリーですが、本気で日本は自国を守る気があるのか?、を憂う自衛官たち。ある事件が引き金となって、なんとミニ・イージスシステムを初搭載した護衛艦「いそかぜ」を乗っ取ってしまうのです。

 それにはアメリカが開発したとてつもなく強烈な化学兵器と、北朝鮮の同じく自国を憂う人々が重なり、本来できるはずもないクーデターを起こしてしまうわけです。そしてこの作品の凄いところは、なんと仲間の護衛艦「うらかぜ」を撃沈し、F-15Jイーグルを実際に墜としてしまうんです。仲間、ですよ!。以前映画で観た↓

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の情けなさに泣いたわたしですが、この作品は一味も二味も違います。本気です。後戻りもできません。でも、でも、でもね~。

 ここでちょっと引っかかったわたしの気持ちを書いてしまうと、それがすべてネタバレになってしまうので、心を鬼にして書かないでおきましょう。この物語をご自身で読んで、次々と展開するストーリーをご自身で楽しんでください。ご自身で。

 というわけで、な~んにも書けませんが、正直わたしの心はもにょもにょしています。あの結末にも、その後のハナシにも。でもね、十二分に楽しませてくれました。書いたメモの量も今までで一番多い、ってかなんか全部書かないといけない気がしてしまう。そんな作品でした。ぜひ、読んで欲しい。

 そうそう、映画の方もあるそうですが、そのデキも楽しみ。ありゃコミックスもありますね。う~ん、読みたい。一番興味あるのは宮津芳恵を誰が演じているか?。最後の方のあのシーン、たまりません。

「ファンタスティック・プラネット」はシュールでちょいエッチ

 

 なんだろね、影絵や切り絵のような動きをするアニメーション。フルで描画されているところも多々あって、けっこうな手間暇、つまりお金がかかっていると専門家でもない自分は勝手に思いました。すいません。

 どこかの星。人間の母子。そこに青い巨人が現れ、母子をピンと指ではじき、母親を殺してしまう。残された子を自分の家に持ち帰る巨人。そう、この星の住民はこの巨人であり、人間はペット的な存在であることがわかる。

 もうね、絵がね、シュールなんですよ。人間は原始人のような恰好をしていて、女性はみんな片乳出してます。なんか、エロい。太ももも、エロい。で、青い巨人がまたシュール。みんな同じような格好で、同じような顔。瞑想すると目が逝っちゃう。

 でもなぜかペットの人間にはヘンテコリンな服を、毎日のように着替えさせるんだよね

。これがまた、シュール。ピエロみたいな道化師みたいな、ピエロみたいな服。

 野生の人間たちは害をなすということで、人間狩りなんかも行われる。外界もシュールさの塊。変な動植物。ヘンテコな人間狩りの道具。もう、画面の中はいつもシュールさで溢れてます。

 ペットにされた人間の子供は、その後学習によって豊富な知識を得て、野生の人間界に戻りこの星から脱出しようとします。

 というわけで、とにかく青くてちょいエロでシュールなのが好きな人には、ぜひ観て欲しい作品ですね。そう、今思ったけれど、夢っぽい感じなんだろうか?。でもこんな夢、悪夢でしかない。怖い。

「犬神家の一族」はワクワクした

 

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  • 石坂浩二, 島田陽子, あおい輝彦, 高峰三枝子, 三条美紀, 草笛光子, 大滝秀治, 加藤武, 三國連太郎
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 前に「八つ墓村」(感想はコチラ)を観たんですが、メモにもあるとおりそれはドラマ版でした。こりゃいかんと今度はこの作品。金田一耕助は石坂浩二、うん、しっかり映画版。ということで鑑賞開始。

 この作品の記憶。白いマスクに水から足を出した死体。もうそれだけ。ふむふむ、相続問題なんですね、はい。戦争で顔を怪我したから白いマスクか。中身はあおい輝彦か?。島田陽子がふつくしい。ヘアヌード写真集買ったっけ。さすが石坂浩二、この人の金田一耕助が一番しっくりくる。

 正直に書きますが、「八つ墓村」はちょっとストー

リーを追いにくかったために、あまり面白かったという印象がなかったのですが、コチラはわからないことも多々あるものの、なんかワクワク感があって楽しく観ることができました。なんででしょう?。最後に謎解きもちゃんとしてくれて、それがわかりやすかったのも好印象。

 というわけで、短くてすいません。楽しめたのがなんといっても良かったポイントです。そうそう、あの音楽もいいね。しばらく頭に残りそう。おススメします、観てください。

「魔女見習いをさがして」は頑張る女の子たちがとてもいい~

 

 う~ん、解説を読んで予約録画したんだろうけれど、まさかのまさか、上の絵のようにドレミとかいう魔女っ娘たちが出てこようとは。でもね、映像はすぐに切り替わって20代の大人の女の子たちが登場。そうこれ、昔このアニメが好きだった3人の女の子の成長のおハナシ。うん、大丈夫。いける!。

 帰国子女として大手商社に入社したミレ、27歳。英語とは関係のないアフリカの地で、苦労重ねて仕事相手と人間関係を築いてきたのに、上司に美味しいところだけ取られて配置転換。荒れてます。

 親に言われるまま教師を目指し、教員実習中のソラ、22歳。発達障害の男の子と出会い、その子の事ばかり気にしている自分が、教師に向いてないんじゃないかとお悩み中。

 そして最後は、幼いころに離婚が原因で別れた父親の影響で、絵画修復士を目指しお好み焼き屋でバイトをしているレイカ、20歳。付き合っている男がダメンズで、お金もなかなか貯まらない。

 そんな3人が例のアニメ絡みの物件で偶然出会う。そのアニメの登場人物たちから勇気をもらい、三人三様に自分の問題と向きあい成長していく様が描かれています。

 もうね、コレ書いていても泣けそうです。みんないい子で、みんな優しくて、みんな友達思いで、老人の涙腺をガンガン刺激してきます。ええハナシや~、録画しておいて良かったよ。

 というわけで、詳細はまるで飛ばしてますが、とても大好きな作品となりました。推しはね~、見た目はショートヘアーに眼鏡のソラが好みなんだけれど、キャラ的には元気なレイカが好きかな?(おいおい、ミレは)。元気をもらいたい人にぜひ観て欲しい、そんな作品です。

「LAMB/ラム」は摩訶不思議な楽しさ

 

 Amazonプライムでチラっと予告映像観ていたんだけど、★は3つでそこそこの評価。でも、やはりどうしても気になって観てしまいました。こういう摩訶不思議なネタって嫌いじゃないんだろうね、自分。

 アイスランドの田舎の牧場で暮らす夫婦。歳は40歳くらい?。子供はいない。ヒツジを飼っています。出産シーンがなんどか流れた後、明らかに異物が生まれたような表現。現物はまだ映していません。予告映像を観ていたわたしとしては、あ~、アレが生まれたんだと。

 その後しばらくも、毛布に包んで寝ていたり抱いていたりで、普通のヒツジの赤ちゃんにしか見えません。じゃあなんで特別扱いで家で一緒に暮らしているの?。そうです、この赤ちゃん、頭はヒツジなんだけど体は人間だったんです。

 この夫婦にとってみれば、この子は神が与えたもうた存在。と考えるのもやむを得ないと。この状況をカメラはひたすら静かに、定点観測のように描いていきます。そこにようやく異物の登場。誰かと思いきや、旦那の実の弟。彼にもすんなりその子を紹介する夫婦。最初は激しく動揺するも、徐々にそれを受け入れて一緒に生活する弟。

 そろそろ悲しいイベントがと思いきや、なんと弟と義姉との不倫、じゃなくて、弟が義姉を狙いだしちゃったわけ。おいおい、主人公のヒツジ太郎(男の子なのか?)とぜんぜん関係ないやん!。

 どうなるのかと観ていると、当然のように拒絶する義姉。そうか、よかった、ややこしくならなくて。なんかこの流れ、前回感想を書いた↓

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と似ている。追い出される弟。なぜか罪滅ぼしのように夫に抱かれる妻。そう、彼女の小さめの胸、年齢の雰囲気は出しつつも、とても魅力的。この辺の軽いエロさも似てるな~。

 閑話休題。さてヒツジ太郎(本当はアダって名前ね)。父とトラクターの修理に外出し、ラストを迎えます。ほ~、そう来たか!。いい、いいっすよ~。なんかわからんけど、ぞくぞくするこの顛末。好きだな~。

 というわけで、静かにしずかに物語は進むのです。まず、そこがイイ。一応、第三者の目に触れるという必須条件も弟ながらこなします。そしてヒツジ太郎がなぜ生まれたかの種明かし。でも、その先は何も語らない。それでいい、この作品は、これでいい。おススメしますよ、静かで摩訶不思議なおハナシが好きな方に。

「シェルタリング・スカイ」はワケワカラン系でちょいエロ

 

 なんでコレを予約録画しようと思ったのか、まるで思いつかない。アフリカ旅行をする夫婦。それに同行する独身のイケメン男。もうね、そうなるでしょ?って感じだけど、なかなかならない。でも、チラっと見えたお尻がメッチャ可愛いから許してあげよう、何をさ?。

 過酷な環境。つかず離れずの夫婦の関係。我慢を切らした同行イケメンが本性を露わに。でも、彼女は拒絶していたんだよね。でも結局は酒におぼれてあらららら~と。

 でもコレで逆に夫に目が向くようになるわけです。愛しく思える、そんな状態に。と、せっかくいい雰囲気になったと思ったら、コレがフラグ。旦那は疫病に。

 その後のさらにワケワカラン世界といい、終わりのあの爺さん誰だっけ?みたいな感じで、ようわからんうちに終わってしまいました。

 というわけで、ストーリーは合ってないようなもの。不条理モノってんですか、そんなのを想像してもらえるといいかも。ただ、奥さん役のデブラ・ウィンガー、ちょい見せのエロスがなかなかに良かったです。まだ若い時の彼女を楽しみたい方に、オススメします。

「ペリカン文書」ややこしいけどハラハラ吊り橋

 

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  • ジュリア・ロバーツ
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 絶対に前に観ていないわけがない、そんな作品だけど、相変わらず記憶なしなので予約録画。序盤と言うか前半の内容に頭が追っつけない。日にち開けて3回位で分割鑑賞しているってのもあるけれど、正直最高裁判事が2人殺されたってそのシーン、まるで記憶にありません。

 大学の教授が居て、その恋人でもある生徒がジュリア・ロバーツ。なにやらその辺の事件臭を嗅ぎつけて論文を書く。それが面白いということで知り合いのFBIに渡してみたら、さあたいへん。命を狙われることに。

 後半におハナシの概略が説明される。なるほどだからペリカンなのね。問題なのはその文書が現大統領の次期選挙に多大なる影響を与えること。もうね、だれだろうとまったく信用できる人が居なくなる。

 そこで新聞記者?のデンゼル・ワシントン。最初は彼も信用されていなかったのだけれども、そこはそれ、次第に心を許してって展開。そりゃ見事な吊り橋効果だもの、ラストはそうなりますわな。

 というわけで、最初のごちゃごちゃを我慢して観ていると、だんだん面白くなりますよ。まさにハラハラドキドキ。そうなりたい方におススメします。

「ギルバート・グレイプ」前に観ただろうけどまた泣く

 

 この題名とジョニー・デップの名前で、絶対に前に観たよねと思ったけれども、忘れていたから予約録画。そうそう、レオ様ことレオナルド・ディカプリオが弟役。彼は知恵遅れって表現していいんでしょうか?、そんな難しい役どころ。

 これでこの作品のだいたいの色は思い出せました。ディカプリオの演技力はとてつもないです。もちろん兄のジョニー・デップも好演しているのでしょうけれど、この役どころのせいで完全に食われちゃうのはしかたがない?。

 一見冷たそうだけれども、兄は弟のことを決して怒らない。彼の人格を尊重している。その一線は決して踏み越えない。そんなところがとても強くわたしに語りかけてきます。正解なんてない、弟にどう接するかなんて。

 そして母親登場。なかなかのインパクト。確かに前は可愛い人だったと思わせる顔つき。そしてその旦那の死。なぜ?、その答えは...。

 兄も弟の面倒を見つつ、しっかりやることはやっている。エロい人妻。アレは危ない人です。だから良いのか?。そして彼女。かわいい娘。付き合い方が子供っぽくもあり、ものすごく大人っぽかったり。それで彼は成長していくんでしょうね~。

 ラスト。そんな彼の姿に仄めかされたのか、母親は自力で二階のベッドへ移動。この寝姿、絶対に危ないと思ったのですが、やはり結末は。

 悲しい別れ。でも、子供たちはみんな成長して大人になります。兄は弟と一緒に。ずっと一緒に?、かはわかりませんが。なんかレインマンを思い出してしまいました。

 というわけで、なんでも忘れるわたしの特殊な脳みそのせいで、もう一度この作品を楽しむことができました。また、泣くことができました。ディカプリオ、ぜひ見て欲しいです。おススメ。

「市民ケーン」ローズバッドってなんやねん!

 

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  • オーソン・ウェルズ
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 やっと観ましたよこの作品。昔から気にはなっていたのですが、どうにも手が出しづらくそのままになっておりました。録画チャンスがあったので今回こそは、と。

 ストーリー、らしきものは特にないんじゃないですか?。父の新聞社を相続し、若くして社長になったケーン。他社が書かないような記事を売りにしております。政界へも何度?か挑戦しますが、すべて落選。それでなんですかね?、題名がこうついたのは。

 そして人生の最期、「ローズバッド(バラのつぼみ)」という言葉を残して亡くなります。残された者がこの意味を探るのですが、最後まで謎解きは出来ず。別れた二度目の奥さんがよくやっていたジグソーパズルから、きっと最後のピースくらいの意味だろうと推測されたのですが。

 わたしもそんな推測じゃ納得できん!と思っていたら、最後の最後に出てきましたよ、ローズバッド。ところがです。現物を見てもよくわからんのですよ。ちょっと見、壊された椅子の背中の部分にも見えるのですが、形がどうも逆に、つまり座る部分への取り付け部を上にして、その絵柄と言葉が書かれているよう。

 ってことは、椅子じゃないんですかね?。もうこの時点でお手上げです。もちろんググれば答えはすぐにわかるんでしょうけれども、悔しくてまだ調べておりません。う~みゅ、なんなんだ、あの家具の一部のようなものは。そして意味は?????。

 というわけで、せっかく観たのにこんな調子で宙ぶらりんです。それにしてもオーソン・ウェルズ、25歳ですか。なかなかに役者としてもチャーミングな人ですね。監督としての名の方が売れていると思いましたが、俳優としてもいいもんだと。それだけに、答えがわからないのが、く、く、悔しい~~~!。観てください、そして一緒に悩んでください。

「星の子アルフェ」はとにかく泣きながら観ていた

 最初、題名からアニメ映画だろうと予約録画した作品。観てみたらカナダのドキュメンタリー映画でした。

Amazonにて円盤販売していない?ようなので、他で見つけた紹介記事をお借りします。

www.institutfrancais.jp

 5歳の少女。スミス・レムリ・オピッツ症候群というとても珍しく治療方法もない病気。筋肉や脳の発達が遅れている。映画監督である父親が、アルフェの世界を優しく映し取っている。

 彼女が屈託のない笑顔をいつも見せるのは、父親の接し方のせいだろう。決して怒らず、怒鳴らず。ひとつひとつ言い含めるようにアルフェと対話する。彼女はそんな父親が大好きである。

 もうね、アルフェが可愛くてしかたがない。気持ちはしっかりと父親に感情移入してしまう。好きな人たちに囲まれて、アルフェは幸せに生きている。

 しかし、そうではない環境もある。父親はあえてアルフェを特殊学級ではない普通の生徒として学校に行かせた。いつもの笑顔でないアルフェの顔から、緊張の具合が読み取れる。帽子を必要に顔にズラすいたずらをする男の子。アルフェは怒らず我慢して対応している。止める先生。そんなアルフェをかばうように近づく他の少女。

 いつも誰かが守ってくれるとは限らない。そんな環境でもアルフェは生きていかなければならない。病気のことはよくわからないが、言葉等の発声が素早くできるようになったというくだりがある。つまり彼女はちゃんと成長している途中なんだ、そうわかるととても気持ちが明るくなった。

 ツラさに触れ、優しさに触れ、彼女は成長していく。そんな姿を見るたびにわたしは泣いてしまうのだ。彼女の笑顔が天使のそれに見える。

 というわけで、とても気持ちが動かされた作品でした。自分の気持ちをどう言葉にするかもわからず、こんな感想しか書けません。多くの人に観て欲しい作品です。おススメします。

 

「かがみの孤城 上・下巻」(辻村深月)は若さを感じる

 

 

 TVCMでガンガンアニメ映画の宣伝しまくりなこの作品。なんと2018年の本屋大賞受賞作で、しかも過去最高の投票数を獲得したとのこと。さっそく通販で上下の文庫本を購入。まず気になったのが上巻の表紙。こころ(主人公の女の子)えらいベッピンさんやないかい~!。中の章紹介の絵は7人の子供たちとオオカミさま。

 で、先に書いちゃいますが、下巻に移ったとき表紙のオオカミさまの目のうつろさに心がざわめき、開いてすぐの見開きの絵、これがヤバい。掃除のためか椅子を後ろに片づけられた教室。真ん中には古い大きな姿見。その横でちょこんとしゃがみこんでいるオオカミさま。小さい。小さすぎてまだ5、6歳の少女に見える。仮面をかぶっているので表情は見られないが、何とも言えぬ淋しさ、悲しさ、不安感などが入り交じり、わたしの心をとても怯えさせる。

 そう、この物語を読み始めて、最初に思ったのがこのオオカミさまのこと。学校を不登校になってしまった7人の子供たちを城に集め、その案内役として活躍している狼のお面を被ったオオカミさま。7人それぞれ重い事情があるんだろうけれど、ならばこのオオカミさまってどんだけ大きなものを背負っているんだろう?と。

 となると一番気になるのはラストの種明かし。コレがですね、ちょっとだけ引っかかってしまったんです。哀しみの深さは十二分に表されているのですが、じゃあ、他の子供たちとの関係は?。なぜこんなまどろっこしいことを?。神様からの制約?。う~ん、やはりそこは引っかかってしまう(コレはもちろんわたしの読解力の世界での感想です)。

 メインの感想はもう書いてしまいました。もちろんその種明かしのせいで子供たちの存在感が薄くなるわけでもありません。そう、いじめ。どんだけ酷いことをするんでしょうか?、子供たちって。否、大人になったって、社会に出ても似たようなことが身の回りで起きているじゃ~ありませんか?。人間って不思議な生き物です。素晴らしいこともすれば、酷いこともする。自分が標的になったとき、どうすればいい?。そんなときありがたいのが喜多嶋先生の存在です。しかし彼女があの子だったなんて・・・

 でもね、わたしが一番に心を動かされた子がいます。書いちゃっていいかな~?。東条萌ちゃんです。この子は自らの経験から、自分がどう行動すべきか、どう考えるべきか、どう感じるのがイイか、すべてをコントロールできています。凄いですよ、喜多嶋先生という頼るべき大人たちすら超えてしまっている。わたしを人生の弟子にしてほしいくらいです。この作品のVIPは彼女に決定。

 あら、ストーリーをまるで書いてませんでした。そこは読んでのお楽しみということで。それにしてもあのTVCM。みんなが城の屋上?で海を眺めているシーン。なんですかアレ?。アニメの監督さんはそれなりに原作を改編しているようです。原作では城の外観はおろか、外の景色は中庭以外いっさい見ることができませんから。

 というわけで、やっとお題です。わたしが好きな作家さんである恩田陸や宮部みゆき等々。彼女らはほぼ同年代の作家。今回確か作者さんが30代後半くらいのときの作品だと覚えているのですが、ともあれ読んでいて感じたのが、「文章が若い!」。もちろん稚拙とかそんな失礼な意味じゃないですよ。なんか若さを感じて仕方なかった。あ~説明できないもどかしさよ。そうそう、何度も泣けました。ラストはさらに号泣するかと覚悟していたのですが、あの引っかかりのせいでそこまでには至りませんでした。が、面白い作品です。ぜひ読んで欲しい。そしてアニメ映画も観てみたい。おススメです。

「いたこニーチェ」(適菜収)は結局難しくてわからんのです

 

 以前とある誤解から読んでしまったニーチェの解説本↓

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 面白かったんですよ、お題のように。でも、2回読んでもまだまだわからない。そう、肝心の要のところが理解できないむずがゆさ、があるんです。そこでとある古本屋で目に入ったこの本を買ってしまったと。いわゆる解説本なんですが、これがまたこの.....。

 まだ若い社会人の男の前に、昔の同級生から突然の会いたいという連絡が。なんと彼はニーチェを師匠としている?、かつ、ニーチェをいたこのように自分の体に降ろせるという。彼が言うには、プラトンの生まれ変わりがパウロで、そのパウロの生まれ変わりがカントで、お前はそのカントの生まれ変わりだと言う。彼らが世の中を腐敗させてもうヤバいので、お前に死んでほしいと。

 そんなストーリーに乗っかってニーチェのおハナシが解き明かされていくわけだ。でもね、最初はその設定の楽しさや、やさしい解説で面白かったのに、肝心要の究極のところ、ニーチェは何を言いたかったのか?がよ~くわからんのです。

 って、ずいぶん省いて書いているんで、何言ってんだお前はとなるでしょうが、解説本が不親切なのか?、わたしの頭がしょうもないのか?、とにかく根本的なところで理解ができない。

 概念というものを嫌ったニーチェ。自分の見たものを信じるのだ、といっても、どう信じるかってのがあるじゃないですか?。作られた神は幻想ってのもわかるけれど、対比される信じるべきモノが、わたしにはよく理解できません。

 でもね、この文章は気に入りました。日本国憲法の9条はけっして悪くはないでしょ?という問いに、「市街地に絨毯爆撃を加えて一般市民を大量虐殺した上に、核兵器による人類史上最悪のホロコーストを行ったアメリカが、憲法だけはすばらしいものを与えてくれたと本気で信じているの?」。特に前段のハナシはなぜか日本ではほとんど語られない事実です。原爆と同じくらい怒っているんです、わたし。わたしゃアメリカなんて決して信じちゃいません。

 ユダヤ・キリスト教的価値転倒、そして民主主義さえも否定するニーチェ。もっともっとそのハナシを聞きたい。でも、本はすべてを明らかにしないままに終わってしまう(とわたしには思えるのです)。

 というわけで、前にも思ったんですが、ニーチェの解説本じゃなくて、ニーチェの本そのものを読んだ方がいいのかな?と。でもね、絶対にもっともっとわからんと思うよ、わたしの頭じゃ。すんごく読みにくそうな気がするし。でも、1冊くらいは読んでおくべきでしょう、きっと、うん。自信ない。