単行本で上下2冊、読みました。いや~時間がかかったこと、かかったこと(2回書く)。つまらないとか読みずらいとかじゃないんです。あの海外SFの悪夢のように↓
↑この2つは明らかに読みづらかった。もう読んでいること自体が拷問と思えるような、そんな苦しみ。でもこの「亡国のイージス」はですね、なんて言うんだろ、わたしのようなにわかミリオタにとって、いちいち細かい描写がですね、想像しながらというか、咀嚼しながら読んでしまうので、やたら時間がかかるんですよ、読むのに。
しかも前々から読むときにメモを取る、というわたしの癖のおかげで、その時間が倍増してしまうという、うれしいやら疲れるやら。といった具合にですね、この作品のミリタリー描写ってヤツが、本当に詳細なんですよ。護衛艦内部の移動だけでもう、頭の中がパンクしそうなくらい、その場にいるような解説をしてくれてるわけです。
この手の作品を読むとマジで思い知らされますね、わたしは絶対に作家になんかなれないって。だって、こんな細かいことなんか書けませんもの。どんだけ資料を読み解き、かつ関係者に取材などを行って、情報を集めるのでしょうか?。想像するだけで完敗です(何に)。
とにかくこれが一番書きたかった感想です。さてストーリーですが、本気で日本は自国を守る気があるのか?、を憂う自衛官たち。ある事件が引き金となって、なんとミニ・イージスシステムを初搭載した護衛艦「いそかぜ」を乗っ取ってしまうのです。
それにはアメリカが開発したとてつもなく強烈な化学兵器と、北朝鮮の同じく自国を憂う人々が重なり、本来できるはずもないクーデターを起こしてしまうわけです。そしてこの作品の凄いところは、なんと仲間の護衛艦「うらかぜ」を撃沈し、F-15Jイーグルを実際に墜としてしまうんです。仲間、ですよ!。以前映画で観た↓
の情けなさに泣いたわたしですが、この作品は一味も二味も違います。本気です。後戻りもできません。でも、でも、でもね~。
ここでちょっと引っかかったわたしの気持ちを書いてしまうと、それがすべてネタバレになってしまうので、心を鬼にして書かないでおきましょう。この物語をご自身で読んで、次々と展開するストーリーをご自身で楽しんでください。ご自身で。
というわけで、な~んにも書けませんが、正直わたしの心はもにょもにょしています。あの結末にも、その後のハナシにも。でもね、十二分に楽しませてくれました。書いたメモの量も今までで一番多い、ってかなんか全部書かないといけない気がしてしまう。そんな作品でした。ぜひ、読んで欲しい。
そうそう、映画の方もあるそうですが、そのデキも楽しみ。ありゃコミックスもありますね。う~ん、読みたい。一番興味あるのは宮津芳恵を誰が演じているか?。最後の方のあのシーン、たまりません。