主人公が男の子なんで、わたし個人的に感情移入ができやすいか?っていうと、そうでもない。まあ、女の子だったらわけわからないけど。時代が古いし、フランスだし、カッコいい男の子だし。う~ん、僻みか?。
時代的なことを書くと、なんたって教師がクソ。言い訳すらもろくに聞かないで、怒鳴り散らすし、平気でビンタ飛ぶし。わたしの還暦過ぎ世代としては、そこまでひどくはなかったけれども、正直、内面的には似たような存在だったよね、教師って。そこは共感できるか。
たしかに主人公の男の子の母親はアレだけど、目くじら立てるほどのひどさではない。かつ、父親は決して悪くないと思うな、決して手を上げないし。子供の気持ちをわかってくれないのは、すべての大人の共通点だからね。しかたなしと思うしかない。
男の子も自分と比べると、十二分に大人っぽい。自立心が強く、それがゆえに悪いこともしてしまう。といってもモノをくすねるくらいなんで、凶悪とは程遠いし。悪友がいいね。彼は本当に友達のことを心配している。とても大切な存在だと思う。
というわけで、最近作品のえり好みが激しくなってきたわたしですが、この作品はかなりの年代物にもかかわらず、最後まで興味を持って観ることができました。ラストシーンの男の子の振り返った顔。彼が今後、犯罪に依存するような人生を送らないことを祈ります。そのためにはまわりの大人が先を示すしかない。がんばって、大人も成長しながら。なんてエラそうなことを思いました。おススメです。