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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「流浪の月」(凪良ゆう)のメモ

 

流浪の月

流浪の月

  • 作者:凪良 ゆう
  • 発売日: 2019/08/29
  • メディア: Kindle版
 

  2020年の本屋大賞を受賞したということで、興味本位に電子書籍を購入。本についてはあまり詳しくなく、前から本屋大賞というものが気になっておりました。

 小児性愛者。大学生の彼、文(フミ)のことです。彼は自分が特別な人間であることを理解していました。けれど決して対象者に手を出すことはせず、公園で遊んでいる少女たちをただただ眺めているだけでした。

 主人公の更紗。サラサと読みます。彼女は小学生。少し前に父を病気で失い、意気消沈した母はどこかへ消えてしまいました。彼女が預けられたのが叔母の家。そこでは彼女自身が受け入れがたい苦痛を、毎日のように与えられていたのです。

 この二人が公園で出会い、彼は打ちひしがれた彼女を家に連れて帰ってしまいました。決して手は出しません。一緒に生活するだけ。けれども、これは立派な犯罪です。やってはいけないこと。でもね、このおかげて彼女の心は救われたんですよ。

 彼と彼女の存在が世間に知られる日が来ました。当然、彼は誘拐犯として逮捕。彼女は彼の正当性を何度も説明しますが、誰も信じてくれません。それは彼女の心の傷を思っての、大人たちの優しさでもあったのです。

 決して受け入れられない二人。そして時が立ち、彼女は19歳になっていました。ある日、彼を、見つけてしまいます。

 悲しいお話です。この本を読んでいるわたしは知ってますよ、彼と彼女の関係について。でも、世間では憎むべき加害者と、かわいそうな被害者でしかあり得ません。この貼られたレッテルは決して、変えることができないのです。

 というわけで、ついついいつもより書き込んでしまいましたが、収集がつかなくなるので、この辺で。オススメです、ぜひ読んで欲しい作品です。フト思ったのですが、これほど悲しい話なのに、本だと泣けないんですよ、わたし。映画やドラマなど、映像作品ではあっという間に号泣できるのに。活字に慣れていないのでしょうか?。ともあれ、映画化を強く願います。必ず泣きますから。