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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「セントラル・ステーション」は悲しくやさしい物語

 

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 なぜ予約録画したかは不明。ブラジル。駅周辺で代筆業を行う老婆。老婆ね~、わたしよりちょっとだけ上くらい?って感じの女性。代筆業って言うとアレだ、バイオレット・エバーガーデンだ!。って叫ぶほどじゃないけれど、いわゆる文盲って今は言わないのかな?、文字を書けない人たちのために手紙を書くお仕事。

 彼女のもとを色々な人が訪れて、家族や恋人など親しい人たちに向けた手紙を託す。この彼女の仕事のシーンはなんどか描かれるが、それは客の純粋な強い願いを託す思いを描くため。おそらく貧困のせいでまともな教育を受けられなかった人々が、まだまだたくさんブラジルには居るということ。

 そう貧困。それは人の心を蝕む。この老婆、自分の部屋に帰ると元教師と言う女友達と一緒に、本日の手紙を選別するのだ。何の選別?、なんと出すか捨てるかの....。

 おそらく手間や切手代が浮くということ。けっこうまともな生活をしているように見えるこの老婆でも、そうやって生きている。あの、真面目に純粋な目で語り掛けていた客たちを、そんなかたちで裏切るのだ。

 思ったね、貧困が悪いって。きっと客たちも100%この老婆を信用していない。騙されるかもしれないと思っているんだよ。でも、もしかしたらちゃんと手紙を届けてくれるかもしれないと、真剣に自分の気持ちを老婆に語っているんだ。

 最初はこの老婆を極悪人だと思ったわたし。地獄に落ちればいいと。でもね、目の前の交通事故で母親を亡くした少年を救おうとしたんだ、彼女は。しかし少年を預けた先が悪かった。生きたまま内臓を取り出し売買しているという噂の人たち。

 それを知った彼女は自分の身を危険にさらしてまで、少年を助けに行った。そして、以前別れた父親のところへ一緒に旅に出る。

 貧しさが軽い罪を呼びはするが、本当の悪人かどうかはまた違うハナシだった。このあとは老婆と少年のロードムービーとなる。

 というわけで、結末付近は書きません。でもラストの涙なしでは観られないシーン。それでも二人はお互いにあのときに撮った写真を見て、笑顔を見せるのです。すばらしいエンディング。いい作品です。ぜひ観てください。