- 出版社/メーカー: エイベックス・ピクチャーズ
- 発売日: 2008/05/23
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わたしが歳をとったという理由も多々あるでしょうが、どうしても織田裕二の三十郎は若過ぎます。迫力がない、味がない、深みがない、重さがない...、とにかく「ないない」尽くし、であります。それも致し方なし、なんたって相手はあの三船敏郎、どうあがいても勝てるワケありません。
おそらく映画を作った側もそんなことは承知の上だったでしょうね。あえて脚本の大幅な変更なしだったのも、いわゆる「体当たり」みたいな気持ちだったのでは?、と勝手に想像してしまいます。おかげさまで、観ているコッチとしては「潔いな」という思いが。きっとそれが狙いだったんじゃなかろうかと。
超難関役にチャレンジした織田裕二を攻める気はないです。彼なりに一生懸命やっているのは十分に伝わってきます。しかし当時の三船は幾つだったんでしょうね〜。「椿三十郎」の公開が1962年1月。三船敏郎の生年月日が1920年4月だから41歳です。三船が41歳、そりゃ重みがあるわ。翻って織田裕二は2007年の12月で40歳ですよ。つまり撮影時は39歳ということ。同い年でも迫力負けするは明らかなのに、さらに若いとは...。やはりキャストに問題ありと大声で言いたくなってしまいますね。
ともあれ、今回のリメイクのおかげで、わたしが愛する映画である「椿三十郎」がより有名になってくれたことは素直にうれしいです。気になるのは、織田裕二の三十郎がはじめてって人が、三船の三十郎をどう評価するかですね。「やっぱオリジナルの方がぜんぜんイイ!」という評価を期待したいのですが、意外と「おっさん臭い〜」なんてことになったりして。