- 作者: 宮部みゆき
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わたしは週2〜3日、仕事の合間に本を読んでますんで、この3冊を読み終えるのに丸々2ヶ月かかってます。長かった、そのおかげで序盤から中盤にかけての記憶がかなり曖昧になっております。ご了承のほどを。
リアル世界の描写がやたら多い
そもそもこの作品に触れたのは、ずっとむかしにテレビ放映されたアニメ映画から↓
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ところがところが、原作本だとファンタジーの世界、幻界(ヴィジョン)へ行く前の普通の世界の描写がかなり続く。そう、上巻の8割くらいまでか。たぶん、アニメだとほんの序盤くらいではなかろうか?。
しかもその内容がキツい。主人公の亘(ワタル)の両親の離婚話を延々と。もちろん、ワタルの友人であるカッちゃんや、もう一人の主人公とも言えるミツルら、子供の世界も描かれているが、基本、父親の理不尽な行為により母親とワタルがヒドい目に遭う路線を貫いている。
そしてファンタジーで泣く
女神に会って願いを叶えるために幻界にやってきたワタル。旅の始まり。このあたり、ゲーム好きの宮部みゆきらしく、RPGをはじめるワクワク感みたいなものをしっかりと味わわせてくれる。
ともあれキ・キーマ(トカゲ)とミーナ(ニャンコ)である。大事な仲間。読んでいて一番ツラかったのがこの二人との別れ。そりゃ、中間報告でも書いたカッツねいさんの死、そしてミツルの死もかなり涙腺を刺激されたが、今のわたしの感情移入先はこの二人で決まりである。
キ・キーマとミーナの気持ち
ワタルも二人との別れがツラくないわけがないが、ワタルはやるべきことをやり遂げたのである。二人との別れも乗り越えるべき課題のひとつなのだ。なんというか、ある意味納得のいく別れである。しかし二人にとってワタルとの別れは、わかってはいても、受け入れがたいこと。
だってそうでしょ?(子供かオレは)、ワタルは旅人なので現世(うつしよ)に帰るべき人だけどさ、理屈ではわかっていても、できるなら別れは避けたいことだよね。でも、でも、でも、ワタルにとっては別れるのが進むべき道なのだ。
この温度差、これがツラい。ワタルのことをこんなに思っているのに、ワタルは去ってゆく。ミーナはそのツラい気持ちを素直に表に出してくれる。キ・キーマだって実は同じ。我慢すべきという気持ちが強いだけで、心の中はミーナと同じなのだ。
というわけで
なにが、というわけだかよくらからないが(笑、正直、ワタルは幻界に残ってミーナといっしょになる?のもアリじゃなかろうかと、とても現実味のないことを考えているわたしです。だって、わたしゃミーナの味方だから。
楽しめました。ドロドロ、ワクワク、ウキウキ、そして涙。そんな作品です。