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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「誰か」(宮部みゆき)は小泉孝太郎だった

 

 どこぞの大きな会社の会長の娘と結婚。本社ビルの隣の3階建ての古びたビルで、広報の仕事。1Fはシャレオツな喫茶店。会長の運転手が自転車に轢かれて死亡。娘たちがその死を不審に思い、捜査の進まない警察は当てにならないと、自分たちで父親の本を出してマスコミにこの事件をアピールしたいと会長に相談したら、この娘の旦那を紹介された云々。

 え~、これどっかで知っているハナシやん!。そうだ、前にドラマで観たヤツちゃうの?。たしか主人公が小泉孝太郎だったよね。そうです、読み始めてすぐに気づいてしまったのでした、すでに知っている物語だと。とはいえいつものように記憶力のかけらもないわたし。設定は覚えておりますがストーリーの結末絡みはすでに記憶の彼方。

 ま、しょうがない。あまり気が進まないけど読みましょうと。なんで気が進まないの?。だってさ、あのドラマ、主人公の孝太郎があまり魅力的じゃなかったから(失礼)。その代わり、いつも読みながらたんまり取っていたメモを、今回は一切書かずにただただ読み進めましょうと。

 そして、ふむふむ。たしかにこの主人公、まるで魅力が感じられません。なんなんでしょ、この空気感。巻末のやたらながい解説では「ハードボイルド」なんて書いてましたが、どこをどう読めばそう感じられるのか(読み間違えた?)。逆玉に乗り、お金には不自由しない暮らしの成り上がりボンボン。そりゃ庶民の気持ちなんかわかるわけないよねと、作中の娘の妹である梨子にも言われもしましょう。まさにそんな感じ。誰に対してもなんか他人事のような接し方。感情移入できません。

 それに比べて今出てきた梨子ちゃん。おとなしくて臆病な年の離れたお姉さんである聡美とは、真逆のキャラ。気が強くてがむしゃらに進むタイプ。ラスト近辺でとんでもない事実が発覚するんですが、それでもね、男って生き物は梨子ちゃんみたいなタイプをかわいいと思うのですよ。もちろん浜田(誰とは書きません)はクソ野郎ですよ。

 本編3/4辺りまで最初の設定どおりにハナシが進むのですが、当然、このまま終わるわけがない感がむんむんとしております。オチはね~、いきなり出てきてすべてをかっさらっていった感じ?。ちょっと強引だったかも?。

 あとね、文章。宮部みゆきって読みやすいってイメージがあったんですが、今作では何か所か、ちょっと文章おかしくない?ってのがありまして。それって勝手に個人的に感じたもので、きっとコチラが間違っている可能性大なんでしょうが、今まで小説を読んでいてそんなこと感じたことがなかったものだから、つい、書いてしまいました。で、微かにも思ってしまったのです。宮部みゆきはもういいかな?って。これって相性の問題ですよね、偉そうに書いてすいません。

 というわけで、ごくごく普通の読み物ではあったのですが、個人的にはなぜか非常に気になる、しかもあまりよろしくない方に気になる作品でした。う~みゅ、宮部みゆきとはしばし間を空けてみようと思います。って、もう一冊買ってあったな。それ読んでから決めよう。そういえば「名もなき毒」もドラマ観てたよなw。