前回の「流浪の月」(メモ)がとても良かったので、その前の作品も買ってみました。
アイシングシュガー
お題の意味が思い出せないんですが、主人公のうる波の旦那が結婚2年目で死んで、その直後、幽霊となって一緒に生活するというプロローグ。そのうる波に、彼女らの後輩的存在のカップルが関わってくる。
蕎麦アレルギーを持つ彼氏。その彼をよく知り尽くす彼女。傍目には理想的なカップルにみえるのだが…。結構怖いおハナシ。
マタ会オウネ
春くんと秋くんのおハナシ。小学生と仲良しのロボットです。友達を作らない子供が、お父さんの作ったロボットとだけ仲良くしている。そんな2人に主人公のうる波が家庭教師として接します。
泣けるよ、うん。難しい問題も出されるんだけど、いわゆる答えのない難問ってやつ、それを子供達が考えるんだ。いいおハナシだった。
植物性ロミオ
この本を読むきっかけとなった同作者の「流浪の月」を思い起こさせるおハナシ。
うる波の絵画教室の生徒は、近所の子供達。だが1人だけ大学生の男の子が混じっている。ただ絵を描きたい、それが彼の動機だったが。
実は1人の女の子と付き合っていることが判明。清い付き合いだというその子らの気持ちに、不安になるもののうる波はそのままの状態を許す。が、彼女の両親に知られることに…
自由で闊達な女の子。小学四年生限定でしか愛せない大学生。世間の評価は当然のように後者に厳しい。でもね、ってこと。同じでは全くないけれど、なんとなく切り口が似てるわ、「流浪の月」に。
彼女の謝肉祭
高校の美術の非常勤講師であるうる波。その学校でストーカー事件が発生。スクールカーストトップのとびきりの美少女が、美大進学希望の大人しそうな男の子に付け狙われている?。
いいよね、設定が。面白い方へ面白い方へ、展開してゆく。凪良ゆうという作家、好きになりました。
というわけで、なかなか面白いですよ、凪良ゆう。もともとはBLモノを書いていたそうなので、そちらにはあまり興味がないのですが、最近のほかの作品もぜひ読んでみたいです。オススメ。