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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「むかしのはなし」(三浦しをん)は昔話とそんなにリンクしていない

 

 最近体調のせいか読む力が衰えている気がするので、なんとなく軽そうなこの作品を選択。裏表紙より「今、昔話が生まれるとしたら」がテーマらしい。それともうひとつ、三か月後に巨大隕石が地球に衝突する、予定。脱出ロケットは選ばれた少数の人だけ。てな設定も合わせて行われているようです。

 短編集。各章の冒頭に対応する昔話のあらすじが書かれております。章ごとに感想を書きましょう。

★「ラブレス」(かぐや姫)

 主人公はホスト。愛がないって意味かな?お題は。なにやら命の危機でもうヤバい状況で、ポチポチと「おまえ」と称する相手にメールを打っている。メールの内容はほぼほぼいろんな客から貢がれた件に関して。だれそれに何を、とか。う~ん、最初意味わからなくて読むのがツラい。

 そもそも「おまえ」にこの貴重な時間を費やしている理由が、ね、そういう貢ぐ客とは違うからということらしい。で、なんで「かぐや姫」かっていうと、おそらくですが、たくさんの求婚者に貢物を出させたから、しか共通点が見つからない。ヤバい、楽しくない。

★「ロケットの思い出」(花咲か爺)

 これまたわけのわからない(個人的に)おハナシ。ロケットと言うのは昔飼っていた犬の名前。ほら、今回の昔話との共通点は「犬」だけだろ???、と予想。

 主人公はロケットを失ってから空き巣狙いになる。そう、この章では主人公が再びだれかに語っているのだが、後でわかるけれど、それは取り調べの刑事なんじゃなかろうかと。

 高校の時の唯一友達っぽい犬山ってのが、里見八犬伝が好き。ほら、犬だ。それから何年も後、犬山との偶然の出会い。あ~、こんなこと細かく書いてもしょうがない。結局、捕まって今の状況。なんかね、ロケットと犬山がなんか似ていたみたいなことらしいんだが、ワケワカメ。う~ん、この本の意図がわからない。以後、もっと簡単にメモを。

★「ディスタンス」(天女の羽衣):性的記述が強く含まれます、注意

 知らなかったこと。え?、天の川の織姫と彦星って、天女の羽衣の人だったの?。なんでも毎月7日にしか会えないと織姫が伝えたのを、彦星が聞き間違えて7月7日の年1回しか会えなくなったと。おいおい、最初に逢った時に毎月会えるって教えてやれよ、織姫さんw。

 閑話休題。てかこのハナシはヤバい。主人公が小学生の時、オジサンの鉄八は大学院生。主人公はオジサンが大好き。その年の差14歳。主人公が女の子であることがわかると、まさかね~とこれからの展開に危機感を覚える。

 しをんさん、マジかよ。10歳で鉄八といっしょにお風呂。勃起チンポを泡でシコシコ。後ろから股すり。触り放題。しかし主人公はコレに愛を感じている。

 JKの頃、お風呂で剃毛中。なにやってんだ鉄八!。コイツはツルツルが好きらしい。主人公の父親が死んで葬式の時、鉄八とキスしているところを目撃され、当然のように2人には接触禁止令が。

 主人公はカウンセリングを受ける。この先生が語りの聞き手となっている。鉄八に体の隅々までメンテして愛してくれないと生きていけないと、のたまう主人公。鉄八への愛しか語らない。

 あまりの過激な内容に、昔話との共通点もわからぬまま。この愛の形に嫌悪感を覚える人、特に女性の方には多いかと思いますが、あえてこれを書いたしをんさんの意図とはなんだったのでしょうか?。趣はまるで違いますがこの作品を思い出していました↓

koyan.hatenablog.com

★「入江は緑」(浦島太郎)

 昔話との共通点???、海、カメオカタツコって女性の名、そんだけ?。ここでやっともう一つのテーマである、巨大隕石のハナシがメインに。主人公は穏やかな入り江の集落に住む、普通の男の子。

 幼馴染?の兄ちゃんポイ修ちゃんが、カメオカタツコという彼女を連れて里帰り。このカメさん、研究所勤務の研究者で、人類にとって大事な人ってことで、脱出ロケットに乗れるらしい。配偶者として修ちゃんも連れていけるとか。

 で、修ちゃんはロケットに乗れる一般応募に主人公も申請しろと。でもね、当たるわけないし、三か月後に地球が壊滅するとわかっていても(ココ、これからも語られるテーマ)、何か特別なことをするでもなく、同じ日常を生きていくしかないなと。う~ん、なんか内容が面白くないな。

★「たどりつくまで」(鉢かつぎ)

 「鉢かつぎ」ってハナシ、知らなかった。他人の目を気にせずに、鉢を被り続け、最期は幸せになった娘のハナシです。

 主人公はタクシー運転手。労働は過酷そう。ロケット搭乗者当選番号発表とかラジオでやっている。あと2か月で隕石が落ちるらしい。

 ある日、銀座で顔半分に包帯を巻いた女性客を乗せる。彼女いわく「ねえ、わたし、このコートの下は裸なの!」。出た、再びエッチモード。どうしたしをんさん。でもね、主人公は女性だったんですよ、ハイ。え、百合か?。

 裸の理由はエステ帰りで着替えるのが面倒だから。顔の包帯は整形手術中。あと2か月で地球は終わるのに?。でもみんなアリよ!と共感している2人。ちなみにタクシーの乗務員証は男の名前が書かれていた。でもこの女性客は最初から主人公を女として扱っていた。

 昔話との共通点ね~、隕石が目の前に迫っていても、だれがなんと言おうとも、最期まで自分らしく生きる。ってとこでしょうか?。

★「」(猿婿入り)

 「猿婿入り」とは、日照りが続く中、猿が雨を降らせてくれたので、そのお返しとしtえ娘を猿の嫁に出す。里帰りの日、お土産に餅の入った臼を担ぐ猿(餅だけ持ってけと思うでしょ?)。行く途中、奇麗な桜の枝をねだった嫁のため、取りに行った猿が枝から落ち、川に流されてしまう。「自分の命は惜しくはないが、嫁が泣くと思うと哀しい」と歌を残す猿。嫁は実家に戻り幸せに暮らしましたとさ。えええ?、なんやねん、このハナシ?。

 猿みたいな顔をした研究者と、好きでもないのに流れで結婚した主人公。猿が遠くに転勤するんで、ぜひついてきて欲しいと。向こうですぐに別れてもいいからと。

 巨大な集合住宅。その中庭で育つ花の開発をするのが猿の仕事。猿はやさしい。主人公に嫌な思いは決してさせたくない。初めての場所。猿の愛だけが主人公を生かしてくれている。

 コレね、脱出ロケットに乗ったんですよ。半径5kmのドームが住処。猿に愛され、今後もずっと生きていく。そんなハナシ。

 なんやねん、もう地球を脱出したんかい!?。コレが素直な感想。にしても、最初の昔話がなんか怖いわ。共通点、猿に愛されること。

★「懐かしき川べりの町の物語せよ」(桃太郎)

 これ、この作品の中では長編です。メインなんだろうか?。もうここまで書いて、集中力を使い尽くしたので、簡単に、書きたい。

 モモちゃん。男子高校生。ドンとしたタイプで、あまり語らず、授業中も寝ている。お昼は必ず購買で売っているフルーツサンド。その同級生が主人公。予想通り、モモちゃんが桃太郎で、主人公と、のちにモモちゃんが付き合うモデル体型の宇田鳥子と、位1学年下のモモちゃんと唯一の友人である有馬真白が、3匹の子分ってことか。

 詳細を書くととんでもなく長くなるんで、やめます。やくざが絡みます。しかも、ロケットの搭乗券を手に入れられるくらいの大組織のやくざ。宇田鳥子がこのやくざの組長の娘で、彼女がどうしても父親の愛人からある宝石を取り戻したいと。

 なんやかんやあって、作戦は成功するも、組長は当然のようにことの経緯を調べ、主人公に接触します。実はモモちゃんもこの組長の子供疑惑があって、とても貴重なロケットの搭乗券を、モモに渡すかお前が使うか好きにしろと手渡します。

 語り手は主人公、聞き手はね、書くのはやめましょう。う~ん、ハナシ的にもなんか読んでて疲れてしまった。

 というわけで、そろそろ終わりにします。長くてすいません。どうしても昔話との共通点が気になって読んでしまうのですが、そこは頭の中から捨てた方がよさそう。気にするだけ疲れます。でもさ、しをんさんは昔話をもとに、新しい物語を書きたかったんでしょ?。え?、そうなの?。あとがきも読んだけど、正直、よくわからんかった。「なにかを語り伝えたいと願うときは、きっとなんらかの変化が起きたときだろう」。そう書いてますが、変化っていつも起きてるやん!。