予約録画の要因はおそらく、ロバート・デ・ニーロ。正直、好きなのは初期のとんがったデ・ニーロだけなんですが、老いてからの演技はイマイチ好みじゃないんです。で、冒頭のテロップでショーン・ペンを発見。そうか、この人かと裏付けの補強を完了。
それとね、ひとつだけ。この題名、ある作品を思い起こさせます。たぶん皆さんが思い浮かべるのとは全然違う作品。ほら、ダスティン・ホフマンとアンディ・ガルシアが出ていた天使の。そう題名さえ思い出せていない。ググる。それだ「靴をなくした天使」だ。
内容すらろくに覚えていませんが、ラストの方のビルの上の縁に二人で並んで座っているシーン。とても泣けた記憶があります。また観てみたい。
閑話休題。とても危険な死刑囚とともに刑務所を脱獄した2人。たどり着いた街で偶然にも来訪予定だった神父扱いを受け、そのままなんとか近くにあるカナダ国境を越えようともがき苦しむ作品。
正直、題名が内容とあっていない。じゃ~原題は?と見ると、ほぼそのまま。このお題から想像するシチュエーションって、もっと違う気がするんですが。
ハナシの展開はほぼほぼコメディ。う~ん、迷いましたよ、途中で観るのをやめようかと。最近、観る力の衰えを感じてまして、合わないと思ったらすぐにやめてしまうことも。
でもね、踏ん張りました。その気持ちを支えたのは2つの事。まず1つ。あのデ・ニーロの有名なしぐさ。声を出さず、顔と手の表情だけで相手と意思疎通する、あの仕草ですよ。神父としてまともな会話ができないことを誤魔化す手段として、もうてんこ盛りにそれをやってくれてます。なんかそれをもっと見たくなってしまった。
もう1つ。大好きな役者のショーン・ペンですが、若い。あまりにも若く、ただの不良青年。あの大人になってからの気だるさみたいなのが、微塵も出ていない。でもさ、逆にそのあまりの天然ぶりがすっげぇ~笑えたんですよ。大事な場面で発する言葉が、ね、なんとも素晴らしい。そんなシーンが何度もあります。
そんな2つの関心事に救われて、無事最後まで観ることができました。そうそう、デミ・ムーアの色気はたまらんかった。そして感動のラスト(その先が心配ですが)。思った以上に胸が熱くなってしまいました。
というわけで、個人的にはちょっとぬるく感じる展開でしたが、ゲラゲラ笑いながら最後まで観て欲しい作品です。