前にもおそらく何度か観ているはずの作品。でもこの二人が並んで歩いている絵を見ると、また、観たくなったしまうそんな作品。ちなみになぜかわたしのメモは残っておりませんでした。
ほぼ縁のない父親の死。その相続の案件にてはじめて知った兄の存在。彼は自閉症で施設で暮らしていました。遺産のほとんどを兄に相続させるという父親の遺言。金に困っていた弟は、なんと遺産の半分を手に入れようと、施設から兄を連れ出してしまう。
父親の遺産の相続人は兄弟二人だけ。遺書に何が書かれていようが、日本的な日常に照らして思うに、法定相続の手続きを行えば、二人にキレイに半分づつの遺産を分け合う、という形に落ち着くと。でも、アメリカは違うんでしょうか?、遺言の力がかなり強いイメージですね。
閑話休題。いや~、いい演技です。まずはダスティン・ホフマン。この人、年取ってからの作品はあまり好きじゃないんですが、この頃の演技力はとてつもなく素晴らしい。自閉症のレイの役をものの見事に演じております。
そして弟役のトム・クルーズ。まぶしいくらいに若い彼、その若さに目が行きがちだけれど、最後の最後に大泣きさせてくれたのは、トムの演技です。兄弟だけの車での移動。何日もずっと二人きり。兄はほんの少し、ほんの少しだけ変わっていきます。そして大きく変わったのは弟の方。彼の兄に対する気持ちが、徐々に、徐々に変化して、最後に...、と今書いているこの時もそれを思い出して涙が出てきてしまう。トムも偉大な俳優です。
というわけで、まさに名作。たぶん何年か後に、この二人の絵に惹かれてまた観てしまうでしょう。是非に見て欲しい作品。初めてでも、何度目かでもいいから。