厚いです。文庫本で比較的小さなフォントで、462ページ。ちょっと読み初めに躊躇しそうな本の厚さ。でもね、思いのほかクライマックスは早く来ちゃうんですよね。
YANAKURA市。どこぞがモデルになってるそうで、町中に張り巡らされた掘割。そうそう、九州の長崎ですかね、干潟とか有明海って言葉も出てきたような?(記憶曖昧)。そこのとある町で老人の失踪事件が相次ぎます。不思議なことに約一週間ほどで本人が戻ってくるのですが、なぜかその間の記憶がなく、特に健康上に問題もなくて、なにやら鼻をつままれたような事件なんです。
そこに住んでいる協一郎という元大学教授のおっさんが、元教え子(だったかな?)の多聞というおじさんを呼び出す。その目的がその失踪事件の調査。そうそう、多聞の大学の後輩である協一郎の娘、藍子も同時に呼び出しております。
事件が起きた家は、なぜかあの掘割に面しています。協一郎は掘割が怪しいと思い、自分が住んでいた家が掘割に面していたため、わざわざ掘割から離れるように引っ越しまでしております。そうだ、協一郎の息子夫婦もその失踪事件の当事者だったりします。今は引っ越してこの街には居ないけれども。
なんかハナシが長くなりそう。読んでいるときに疑問を感じたところをメモっておいたので、それを書きますね。
1. 多聞と藍子が図書館にいたとき、それはもう大変な事件が起きます。この失踪事件にかかわりつつ真相に迫れるような、大事件。なのになぜか2人が家に帰った後(協一郎の家、あと記者の高安という人もいっしょに居る)、そのことを声高々に2人にハナシてないんですよ。なんか冷めた感じで伝えたのかな?。普通ならもう興奮しまくりで伝えるハズなのに。
2. 前後しますが、その図書館の事件の後、その2人は喫茶店に行ってます。なぜかそこでも敢えてその話題に触れないような雰囲気で、違うハナシをする2人。おかしいでしょ?。
3. 協一郎の今の家の隣の家。実はあの失踪事件が起きてます。隣の婆さんは今、行方不明中。なのにですよ、あの怖がりの藍子が1人でその隣家に入るんです。おかしいよね。
4. 先にも書きましたが、本の厚さ半ばちょいくらいで、なんかもうクライマックス的なハナシの展開になってます。このあと大丈夫かよ?、と思った次第。
5. ラストなんですが、結局、あの町だけの事だったんですかね。確かに町はずれの確認までは移動してなかったのは事実だったけど。じゃあどうやって隔離されていたかって問題がね、あるじゃない?。
6. ちょっと記憶曖昧だけどメモってあるから書いておきます。多聞の長靴はけっきょく誰が履かせたの?。多聞の盗まれていたという確信はどこからくるの?。
そんなことがメモしてありました。読んでもぜんぜんわからないでしょ?。すいませんね~。
というわけで、オススメ前提で書いてます。読んでください。そしてわたしの疑問に答えてください。なんてね。答えてくれたらありがたいですよ、ホントに。