少しばかりのポイントに惹かれて、購入。恩田陸は色々と読んでいる好きな作家さん。
内容についてはピアノのコンテストであることは承知していました。大筋の予想も当然のように立ててしまいます。あとは中味。それが全て。
いや、面白かったですよ。囲碁を知らなくても「ヒカルの碁」が面白いのと一緒で、ピアノやクラシック音楽に疎くても、十二分に楽しみながら読むことができました。
やはりキャラ設定でしょうか、キモは。幼馴染の二人と、ギフトとして現れた少年。多過ぎず、少な過ぎず。演奏の描写も同様、多過ぎず、少な過ぎず。バランスが非常によく取れていると思いました。
コンテストで弾いていたクラシック音楽を実際に聴いてみたくなりましたね。そして面白い本を読んでいる時のあるある、残りのページ数が気になること。え、あと何ページしかないの?という寂しさと、結末を早く知りたい気持ち、そのせめぎ合い。本って、楽しいですよね。
というわけで、多くの皆さんにオススメしたい作品です。きっと映画化されるだろうな、あの三人、誰が演じるんでしょうか?。