- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2005/11/25
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なかなかイイですよ、うん。原作を読んでないからなんとも言えないんだけれど、この映画を観ているとなんとなく原作の方の絵と雰囲気が浮かんできます。そんな頭の中の妄想と比較しながら鑑賞してました。
やはり中村獅童の演技が燦然と輝いております。あれほどの狂気を演じられる役者さんって、日本にはあまりいないよね〜と思えるほどのハマりよう。メイクにも違和感なく、それを撮るカメラもOK。まさにハマってる。主人公の心象風景も悪くない。つくるのが難しそうな作品だけれど、ホント、イイ具合にかみ合ってますね。
と誉めまくっといて難点をば。ドップリとハマっていたわたしを冷めさせたのが、子どもを預けた夫婦が主人公の部屋にやってきたシーン。その後の展開はいかにもマンガらしいモノ。違和感なく実写化ってのはむずかしいとは思うんだけど、何かが欠けている。そう、マンガにはあって映画には無い何かが(妄想)。
それなりにハマってるけど、なんかあぶないな〜と思っていた吉村由美(PUFFY)の演技。あの血を見たときの演技(もしくは演出)って、ちょっと違うんじゃなかろうかと思うわたしであります。もっと心がダラ〜ンとブラ下がっちゃうような描写が原作にはあったんじゃ?。ギャーギャーわめかないにしてもさ。旦那の方もかなりモノ足りない。
その後は中村の演技だけが頼りで引っ張っていった感じ。ラストのまとめ方には特に文句ありません。あれはあれでイイと思う。それよりなによりアソコの展開にインパクトがなかったのが残念ですよ。マンガの実写化という難しい課題に潜むトラップに、まんまとハマってしまった感じ。そこに至るまでのあいだ、その違和感をほとんど感じさせなかっただけに、とっても残念、あ〜残念。原作読んでないから、ソコまで言えないんだけどね。
と言う具合に大きな文句もありますが、それ以外の美点が光ってますんでわたしはかなり評価してますよ。井上靖雄監督の今後の作品が楽しみであります。原作も機会があったら読みたいですね。お勧めです。