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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「永い言い訳」は終盤ほどグッとくる

 

永い言い訳

永い言い訳

  • 本木雅弘
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 本屋大賞受賞作が続きます。この表紙、映画のソレですけど、この絵、あり得ないんです。まだ映画は観ていませんが、どう使っているんでしょうか、このカット。

 さて、原作本です。面白いことにこの映画の絵を見ていても、わたしの頭の中に浮かぶ主人公の顔は本木雅弘にはなりませんでした。竹原ピストルは絵から引っ張られちゃったかな?。奥さん2人はほぼ顔が浮かばず、子供2人は、うん、普通の感じ。

 作家です、主人公。名前が衣笠幸男というのを凄く気にしていて(有名人と同じ読みです)、ペンネーム津村啓を使用し本名は一切明かしておりません。奥さんの夏子とはもう夫婦関係終わっていて、悲しいくらいの冷え方。

 その夏子がスキーバスで突然の事故死。彼は正直どう対応していいかわかっていない。夏子の友人のゆきも同じバスで亡くなっている。ゆきの残された家族、亭主と2人の子供との付き合いが始まる主人公。その関係の中からいろいろなことを学んでゆく。

 まあ酷いヤツですよ、主人公。作家という職業柄、まともな人よりも変わった人の方がいい作品書いてくれそうみたいな、まさにそんな性格の人物。そんな彼がまずは子供とのつながりに喜びを感じ、自分が2人の子供にとってなくてはならない存在になっていることを、日々感じながら生きている。

 そして友人の亭主。見た目どおりそんな性格。彼の存在がとても大事で、正直人として主人公とは雲梯の差のデキの良さを感じます。粗暴だけど、それも良し。

 で、そこからです。ここからこの物語は深みに入っていく。もう、涙が止まりません。ご想像の通り、主人公が人間性を豊かにしていくという流れなのですが、最初が酷かったせいか、その変化がいちいちジンとくる。終盤ほど泣けてくる。最後はもう号泣。人前じゃ読めません。

 というわけで、読み初めはここまでハマるとは思いませんでした。とてもいい作品です。映画の方はどう作ったのでしょうか?。とても気になる。おススメです。

「映画 ビリギャル」は泣けるしかわいいし

 

 この作品の存在は前から知っていましたが、ようやく、なんていうんだろ気持ちがそっちに向いてきた感じで、鑑賞できました。

 でですよ、主役の有村架純がですね、そりゃもうかわいくてしょうがない。なんとなく広瀬すずと比較しちゃうんですが、この子はちゃんと女性としてのエロ的な魅力をもっています。すずちゃんはまだまだ、ですよね。

 前に観た「3月のライオン」で主人公のお姉さん役をやってましたが、ちゃんとエロかった。ちゃんとエロさを演じられる子です。で、今回。まあ、制服姿のかわいいこと。服が似合うんですね~、何着てもかわいい気がする。

 もうそれだけで、観る価値ばっちりあるわけです。だけどそれだけじゃない。塾の先生役の伊藤淳史。いいよ、彼。ちゃんと生徒のことを考えてる先生役をこなしてます。そうそう、この作品対立軸が2つあって、この伊藤淳史と女子高の先生である安田顕がガチ対立。かなりのクソ教師を安田がしっかり演じてます。

 そしてもう一つ。主役の両親。子供のことをしっかりと考えているお母さんに吉田羊。息子にだけ自分の願望を押し付けているクソ親父に田中哲司。お父さんは最後にアレですが、クソ教師は約束通り???。笑った。

 で、お母さん役の吉田羊です。信じるって大切なことなんですね。娘がどんなにアホでも注意こそすれ、彼女の人生を否定するようなことはしません。この強さ、母親の強さです。もうそれだけで、泣ける。

 そして主人公の有村架純。クソ教師への反発で勉強を始めましたが、何度もくじけそうになりましたが、自分の可能性を信じてくれる塾講師と、存在自体を愛してくれる母親のおかげで、彼女は変わったのです。見事な演技でした、有村架純。

 というわけで、かわいいし、泣けるし、信じることの大切さを教えてくれるし、と三拍子そろった名作だと思いますよ、この作品。ぜひ観てください。おススメします。

「キャラクター」はちょっと引っかかる

 

 菅田将暉です。エライ人気ですね、彼。Amazonプライムでやっていたので、鑑賞。それなりに期待しちゃうので、評価は厳しくなるやも。

 菅田将暉が主人公の売れない漫画家。アシスタントを何年もやっていて、こんどの作品で雑誌掲載を取れなかったら、もう漫画家を辞めると決意していた。が、案の定、絵の評価は高いが出てくるキャラクターが弱いとかなんとかで、残念な結果に。

 アシスタントも辞めることにしたのだが、最後のロケ仕事でとある家をモデルに決め、その家の絵を描いていたところ、なんとそこで一家虐殺の殺人事件が。現場を見て驚く主人公。そして殺人犯人と思しき人間を見てしまう。

 彼はそのことを警察には言わなかった。それはなぜか?。そう、その殺人犯を主人公に漫画を描こうと思ったから。強いキャラクターが手に入ったからである。

 その殺人事件を漫画化した作品は、人気作となる。その勢いで新たな殺人事件を描くが、その数日後にまるで同じ事件が起きてしまう。そう、この漫画家に共感した犯人が、主人公の漫画の世界をリアルに表現しようとしたから。

 ここ、ちょっと引っかかったんだよね。あの車の家族4人が殺されてしまう事件。わずか数日しか余裕がないのに、どうやって漫画の通りの殺人事件が行えるのか。車の崖からの落ち方や、まわりの景色も同じ。まるで事件が先にあって、それを漫画化したかの様。

 しかしこの時点で主人公と殺人犯はまだ接触していない。だから、事件を逐一写真に撮って、それを主人公に送り、漫画化した?と最初わたしは思ったのだけれど、それはありえない。

 この場所を云々みたいな説明が後にチラっとあった気がしたけれど、どうにも不自然。なんかこのことが引っかかって、作品の中に没入することができませんでした。

 菅田将暉の演技は安定路線。それよりも殺人犯の役が非常に気になったんですが、今これを書くためにWikipediaを見たら、なんとSEKAI NO OWARIのFukaseだったんですよ。どうりでちょっとこなれてない感が強かったのか。

 というわけで、特に印象に残るようなこともなく、どちらかと言えば消化不良っぽさを残してしまった感じ。う~みゅ、難しいよね、いろいろと。

「帰らざる河」のマリリンは最高

 

帰らざる河 [Blu-ray]

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  • ロバート・ミッチャム
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 ロバート・ミッチャムだったんですね、相手役。そうです、あのマリリン・モンローのこの作品、本当に久しぶりに放送予定を発見し、ワクテカしながら録画の予約。やはり面白い。てか、マリリンが素晴らしく美しい。保存版確定。

 生まれて初めて買ったLPレコードが、マカロニウエスタン&西部劇のサントラ2枚組。その中で異色を放っていたマリリン・モンローが歌う「帰らざる河」。とても気に入って、今でもたまにカラオケで歌ったりします。そんなマリリンをたっぷりと楽しめる作品。

 金鉱堀の町の酒場で歌い手をしているマリリン。さっそく聴かせてくれる歌がいい。見た目も美しく、衣装もエロい。息子を訪ねてやってきたロバート・ミッチャム。この時点ではマリリンが息子をかわいがっていてくれていた、くらいの接点しか発生しておらず、親子は町を出て畑を耕す生活に。

 その家のすぐそばを流れる大きな河。ところどころ激流があるために、帰らざる河と呼ばれている。その河をマリリンとその彼氏がイカダで川下り。危なく撃沈しそうになるところをロバートに助けられる。

 しかしこのマリリンの彼氏がクズ野郎で、この親子から銃と馬を奪って下流の大きな町に向かってしまう。このままではインディアンに襲われてしまうので、親子とマリリンはあのイカダで河を下るハメに。

 そんなストーリー展開ですが、昔の作品ながら十分に楽しめる内容となっております。もちろんマリリンの容姿も堪能できますし、何と言っても彼女の歌がいい。挿入歌も何曲かあって、彼女独特の歌声を楽しむころができます。

 というわけで、文句なしにおススメできる作品となります。おそらく未見の方が多いと思いますが、ぜひ機会を見つけて観てください。当然我が家ではBlu-ray焼いて、家宝としますよ。

「シドニアの騎士 あいつむぐほし」って終わりだったのか、号泣

 

 弐瓶勉ですよね、原作者。月刊アフタヌーン読者なもので、原作漫画の方もよく目にしていた記憶があるのですが、言い訳みたいですが読まなかった時期もあり、正直ストーリーの方はよくわかっておりません。そもそもこの人の漫画、昔の「BLAME!」とか現在進行中の「人形の国」もそうだけど、なんかよくわからん。難解なストーリーのものが多い印象。

 で、「シドニアの騎士」なんですが、アニメなんですよ好きになったきっかけは。腹ペコ長道が地下から彷徨い出てくるところから始まって、昔の兵器ツグモリの操縦を任され、星白と出会いそして宇宙を2人で漂い、その死に直面しガウナとして復活した星白との出会い。その体からつくられたつむぎ。そんな感じの流れだったと思います。

 今回まだ未見の劇場版を見つけて鑑賞。これまた何度にもわたってチラ見鑑賞にしてしまったので、ストーリーについてはまるで把握できてません。つむぎとの楽しいデートシーンがとにかく印象的。敵としては艦長小林の元同僚?の落合って人が、なにかしらの信条をもって人間のためにシドニアと戦っている。そうそう、あの厨房の熊さんの中の人も初めて見ました。

 でですよ、あのつむぎが、あのかわいいつむぎが長道を高温から守るために、戦いでボロボロになった体をなげうって...。もう、号泣。泣くしかありません。

 そしてラスト。よかったね、よかった。ここには内容を書きませんが、この劇場版がこの作品のオーラスみたいです。感動の大団円でした。フルCGの作品なのですが、なんたって出てくる女の子たちがみなかわいい。あのキャラ絵はいけません。どの子も艦長もみなかわいい。それがこの作品を観てしまう一番の誘因です。

 というわけで、大いに泣けたし感動もできました。ストーリーはわかりづらいですが、前の劇場版などを見てもらえば、なんとなくついていけると思います。と言うわたしが一番ついていってませんが。とにかく絵がかわいいので、観て欲しい作品です。おススメします。

 追記。そうそう、わたし、あの「蒼き鋼のアルペジオ」も大好きなので、CG作品との相性、悪くないのかもしれません。

「時をかける少女」アニメ版はけっこう泣ける

 

 「時をかける少女」といえば原田知世。我々の世代ではそれが標準。おそらく、おそらく何度か観てるハズだけど、あまり記憶がないのはいつもの通り。たしかラベンダーの香りがタイプリープのキーになっていた?、タイプリープの時ラベンダーの香りがした?。よく覚えてないです。ともあれ、原田知世で泣いた記憶はまったくない。

 主人公の真琴がいいね。元気はつらつを絵にかいたような少女。制服のスカートが死ぬほどミニなのに、なぜか一回もパンチラしないという鉄板スカート。

 タイムリープ能力に気づいた時も、というか思い切りジャンプするというキッカケが彼女らしくて笑えるが、その使い方に毒がないというかなんというか、正直アホである。そこがまたいい。

 そして千昭。それほどヒロインとの密着感がなかった前半の流し方。これ、絶妙。そして告白。なんか普通。しかし彼は...。原田知世の時の彼の役はもっと最初から怪しげだったような、いや、記憶定かじゃないからやめとこう。

 本命は功介だと思うじゃん。将来医者だし、大人だし。でもさ、女の子ってやはり危なげな男に魅力を感じるんだね~。真面目はアカン。

 それにしても千昭に告白された真琴の動揺っぷり。高校生でそんなに初心でいいんだろうか。わたしなんか初恋は小学校三年生のときですよ。たんなるお気に入りなんかじゃない、ちゃんとした恋でした。でも、そんな真琴がかわいいんですよね。だからこそ、ラストであんなに号泣して、わたしもいっしょに号泣してw。

 というわけで、アニメ版も決して初見ではないハズなんだけれど、わたしの人並み以上の忘却能力のおかげで、今回も初回のように楽しむことができました。細田作品の中では一番好きかもしれない。おススメです。

「蝉しぐれ」の市川染五郎はいい男過ぎてあかん

 

 比較的裕福でないお侍の家。主人は緒形拳。藩の世継ぎ問題で切腹。その息子が成長し、再び世継ぎ問題でうんたらかんたら。しかしメインはそこじゃない。隣に住んでいた女の子との儚い恋物語、です。

 道場に通う仲良し三人組。成長するまでは良かったんだけど、大人になって役者さんが変わるんですが、主人公はお題の市川染五郎で、あとの2人が今田耕司ふかわりょう、ときたもんだ。なんとも言えない顔合わせ。そうそう、ヒロインのお福は木村佳乃。

 木村佳乃と市川染五郎はどうあがいても結ばれない間柄。その悲しさを木村佳乃はなかなかに好演しているんですが、市川染五郎がさ、なんつーか色男過ぎて実感がわかない。リアル感がない。こればかりはキャスティングの問題と思えます。本人にはどうしようもないし。

 今田とふかわはね、まあそんなに重要な役柄じゃないんで、思いのほか気にならなかった。というか、この作品は前半のみんなが若い時代のところがいいんです。特に父親の遺体を荷車で1人家へ帰してあげる息子。坂のところで力尽きそうになったとき、ヒロインが坂の上から現れて...。泣けました。

 というわけで、前半は良かったものの、後半がちょっとという感想です。そういえば、「蝉しぐれ」ってお題ですが、蝉しぐれ自体、最初だけでそんなにクローズアップしてる感じがありません。その辺も気になる。おっとラストの船のシーン。なぜか既視感があったのですが、もしかして前にも観ていたかもしれません。

「トランザム7000」のサリー・フィールドはやはりかわいい

 

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  • バート・レイノルズ
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 もう何度も観ているこの作品をなぜまた予約録画したか?。それはお題の通り出演しているサリー・フィールドが好きだから。たまにご尊顔を拝見しないといけません。

 いや~ホントに久しぶりで、観ながら同時進行で記憶が蘇る感じ。そうそう、州をまたがって酒を運ぶ仕事を、あの凸凹金持ち親子がバンディッド(バート・レイノルズ)に持ち掛けて、相棒のスノーマンにトラックを運転してもらい、自分はトランザム7000に乗ってトラックの露払い役を。

 で、花嫁姿のサリーちゃん登場。いや、お転婆でガラ悪そうな育ちがひどそうな女の子。トランザムに乗り込むといきなり花嫁衣裳を脱ぎだす。なにやら結婚式場から逃げてきたらしい。そうです、このトランザムを追う役目は、サリーちゃんの花婿になるはずだった野郎の父親。なんたらかんたらジャスティスって名前が笑える。

 このおっちゃんね、誰かに似ていると思ってたら、そうですよ彼です、なぎら健壱ですよ、なんかそっくり。もうこのおっちゃんのキャラなしにはこの作品は成立しません。このバカ親子が主人公と言ってもいい。バートは完全に飲まれてますよ、彼らに。

 肝心のサリーちゃんですが、やはりかわいい。ちょっと下唇が出ていてぷっくりしているのも好き(同様の理由でナオミ・ワッツも好き)。もっと見た目だけならかわいい子がごまんといそうだけど、なぜかチャーミングなんです、彼女は。昔からのファンです。

 というわけで、久しぶりのサリーちゃんを見られて、とても良かった。バートとキスをした後の、あの車の中で猫みたいにクネクネしている感じも好き。次は「ノーマ・レイ」の放送やらないかな?。コメディ映画好きな人におススメです。

「タイタンの妖女」(カート・ヴォネガット・ジュニア)は何が面白いのだろう?

 

 ちょぼちょぼ本は読んでいるのですが、そのほとんどが日本の作品と言えるくらい、海外の作品、特に海外小説に至ってはほぼ読んだことがないくらい、だと思う。そんなわたしですが、YouTubeでサイコパスおじさんである岡田斗司夫がですね、日本人からガーファみたいな会社を作る経営者は生まれない。なぜか?。それは日本人が海外の著名なSF小説を読まないからだ!、と。あのとんでもない発想で書かれたSF小説を読まないから、誰も考えないような想像力を養うことができない。とおっしゃっておりまして。そのとき推薦していた本のうち、2作品だけ手に入れたその1つがこの「タイタンの妖女」。ワクテカ半分、難しそう半分といった不安な気持ちで読み始めました。

 ちょっと読んですでに心が少し折れる。そう、わたしの予想はまさに後者で当たり。もう、なに書いてんだかワケワカメですよ、まったく。

 だいたいね、あの表紙の絵はなんなんですか?。ラムファード邸の玄関にあるヤツ?だよね、奥さんのビアトリスが装飾品として置いている。別に深い意味もないのに、しかも絵のようにタイタンにあるわけでもないのに、意味不明。

 そしてお題であるタイタンの妖女。あの写真の3人のベッピンさんたちがタイタンにある彫刻?であることはわかったけど、なんとその意味について書いてない。ストーリーにもまるで深く関わりあっていない。いったいどうゆうことよ、まったく。

 と、最初に表面的な重大事項を2つ上げておきます。内容についてですが、途中の種明かしでコンスタントにこれほどまでの過酷な試練を与えたのが、すべてラムファードのおぜん立ての上だったってのが、ムカついてしょうがない。なんで火星に軍隊をわざわざ作るわけ?。え?、なんで地球を攻めるんだ?。なんでこんな大仰なことを?。

 で、結局はトラルファマドール星人のせいだったと。その目的がアレだもの、ホントに理解不能。なんでアレだけのために、これだけの地球の人々がわけわからない行動を強要されなきゃいけないんですか?。もう、ムカつくだけ

 なんか読んでいても、霞を食っているようなフワフワした感触で、どうにも落ち着かない気持ち。思いましたね、コレ、原作本を辞書片手に読んでいたら、訳書の100分の1も理解できないだろうって。てか、すぐに挫けて放り投げますよ、こんな難解な文章の和訳なんて。翻訳している人(浅倉久志)、ホントに凄いと思う。

 というわけで、わたしにはガーファのような会社を起こすことは無理だったようです。発想がぶっ飛んでいるのは理解できますが、そのぶっ飛びかたにまるで共感ができない。楽しかったか?と思いなおすも、いやいや、苦痛の方が先に立ってたし。この作品を面白いと感じる人って、どんな人なんだろうね。宇宙人かな?、なんて思ったりします。わたし個人的には、とてもオススメできません。ごめんなさい。

 あ、あと1冊買っちゃったんだ、岡田斗司夫のオススメSF本。ちょっと間を空けて、英気を養ってから読みましょう。

「禁断の惑星」はとても素晴らしい

 

 たしか1956年の作品、じゃなくてちゃんとググって確認、確かに1956年の作品です。すごいよね、なにが凄いって、わたしが生まれる5年も前の作品ってこと。わたしが覚えている最古の映画館で観た作品が「ワタリ」。

 5歳ですよ、わたし。もう適役の忍者だか怪物みたいのが怖くて怖くて、映画館のおトイレにだれかと一緒に行ってもらった記憶もあり。その「ワタリ」の10年前に、もうこんな素晴らしい作品が作られていたとは。

 もうね、惑星に住んでいる博士のですよ、娘。白のワンピースの超ミニで現れます。なんて可愛いんだ、としばし絶句。もうヒラヒラなんです、ミニスカート。しかも世間ってものを知らないから、宇宙船で来た男たちにもてあそばれて(嘘)。

 その後もプールやら、違った服装で楽しませてくれます。まあ、それはそれってことでお終い。次は大事なこと。この映画を観て思い出したんですよ、小さい頃のわたしが感じた恐怖を。見えない何か?。ザクっと沈む足跡。バリアに引っかかって浮かび上がる猛獣のような輪郭。吠える声。本当に怖かった記憶が明瞭に蘇りました。SEも秀逸なんです、サイン波形のような周波数を連続に変化させる音なんか、実に宇宙っぽくていい。

 そしてこの作品のオチ。人間?の潜在意識が仲間を滅ぼしてしまったこと。小さい頃の自分に理解できたか記憶はありませんが、文明をも滅ぼす恐ろしい現象です。実によくできています。

 というわけで、こんなにも古いのに、こんなにも良く作られている名作。素晴らしい、実に素晴らしいと思います。ぜひ観てください。

「グッドモーニング、ベトナム」は戦争モノとしてどうなのか?

 

グッドモーニング,ベトナム [DVD]

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  • ロビン・ウィリアムズ
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 すいません、お堅いお題にしてしまって。わたしごときが戦争を語れるわけないのですが、この作品を観ていて素直にそう思ってしまった故に...

 ベトナム戦争。主演はあのロビン・ウィリアムズ。この人、ずっと昔はなんか苦手だったんだけれど、ある時から免疫が出来まして、ちょこちょこ観るように。って、覚えているのは浮浪者のヤツくらいか。

 さて本題。兵士の士気高揚のためにサイゴンのラジオスタジオに送り込まれたDJの役がロビン。器用な人だよね。軽快なしゃべりでジョークを飛ばし、若い兵士が好みそうな曲をガンガンかけて、一躍人気者に。日本人のわたしが聴いていても、面白さの半分、否、1/10も伝わらないですが、きっと欧米人なら大笑いなんでしょう。

 で、上司がお堅いヤツで、なんかもっと古典的なギャグをやれとか、曲はもっと落ち着いたのしかダメだとか、やたらうるさい。検閲済みのつまらないニュースを捨てて、言っちゃいけないニュースを敢えて放送して、謹慎。とかあるわけです。そうそう、もうひとり上級曹長とかいう最悪の上司が居て、こいつは後半でロビンを罠にはめて殺そうとしたんですよ、酷いもんだ。

 もっと上の将校クラスおっちゃんはロビンを気に入っていて、なぜかって?、そりゃ兵士の士気が上がるのなら少々のおふざけもどうでもいいだろって。でも、最後はロビンをかばいきれずに本国送還となるのでした。

 サイゴンの町はアメリカ兵と現地の人が一見仲良くやっております。そこで見つけた素敵な少女。コレがね、本当に可愛いんですよ。たしかに外国で、田舎で、って条件もあるのですが、例えば「燃えよドラゴン」の妹が可愛いというのと、似た環境でもあるとわかっておりますが、それでも、可愛い。チンタラー・スカパットって人らしいです、役者さん。

 戦闘シーンはなく、町や基地に居る若いアメリカ兵はみな笑顔。少女の弟ゆえ、彼とも仲良くなるのですが、その彼が...。悲惨な事件もなくは無い。でも、戦争映画としてコレはどうなんだろ?、となっちゃうんですが、おそらく作る方もそれが狙いだったのでしょうか?。ことさら戦争の悲惨さを訴えるわけでなく、違う切り口で、敢えてDJという任務の人を通した視点だけを描いたと。

 というわけで、器用な俳優としてのロビンを見ることができます。アメリカンジョークを聞き流せる人?に、オススメします。

「赤毛」最初はちゃらいな、最後は号泣

 

 BS日テレでちょくちょく時代劇を流してくれる貴重な番組で予約録画。今回は三船敏郎の「赤毛」。当然のように三船プロダクション時代のもの。不安な面持ちで鑑賞開始。

 時は幕末。尊王攘夷派が錦の御旗を掲げて江戸に向かう途中。パッケージの絵のようにどこぞで見た記憶の在りそうな、赤い毛をかぶっている三船ですが、コレ、偉い人用らしく、百姓の子せがれである三船はそのキャラのおかげで、無理言って偉い人から借りたもの。なんかほかに、白とか黒とかのバージョンもあるらしい。

 とある地域に差し掛かった時、斥候としてその村出身の三船を行かせたというストーリー。三船、てか権蔵みたいな名前だったかな、彼は官軍の隊長と噓をつく流れになってしまい、借金や重い年貢に苦しむ村人たちを助け出し、一躍村の救世主となる。

 このへんのハナシがほぼメインで、権蔵の役どころは元ガキ大将の暴れん坊。そう、あの「七人の侍」のときに三船の役どころとキャラがかぶります。なので、観ているわたしとしては、あ~あ、黒澤の時に作ったキャラでゴリ押し商売ですか?、と非常に失礼な印象を抱いてしまいました。昔の三船敏郎の大ファンだからこそ、見る目が厳しくなってしまうファン心理だと思ってください。

 そして、いざ官軍の本体との接触をもったとき、ここからがこの作品の肝です。いままで嘘の権威で女郎屋やお代官をだまして、村人にいい顔してきた権蔵。でもそれは官軍が江戸への道中、その地域の人々に支援してもらうために行ってきた政策のひとつ。隊長と偽る結果になりましたが、それ以外は嘘をついていたわけではないのです、権蔵は。

 というわけで、大事なところはこれっぽっちも書きません。ぜひ観てください。わたしゃしっかり号泣できました。何度も泣きました。泣ける、それだけでわたしにとってはいい作品になり得ます。おススメします。

 

「アンタッチャブル」はなんか薄い

 

 たぶん前にも観ているだろう作品。主演はケビン・コスナー。この人、前から個人的に「格好いい人やな~」となんとなく思っていた人。郵便配達のとか、畑で野球とか、足に水かきが生えてるヤツとか、何を演じてても、というか、見た目が格好良いから得だろうなと、若干の嫉妬の目も含んでの印象。

 だから今回もなにやら粗を探してやろうという下衆な目で観ておりました。ら、見つけましたよ、いちゃもんの付け所をw。完璧に個人的な印象なのをわかって読んで欲しいのですが、この人、表情が硬い。固い?、乏しい?、変化が少ない?、みたいな。

 まさにいちゃもんですね、人としてどうかと思う、自分。で、とあることを思い出しました。昔、ミュージカル映画全盛の頃、ジーン・ケリーという有名な役者さんがおりまして、ほら、雨の中で踊ったり、水兵さんの格好したりの人。あの人も自分の表情の硬さに悩んでいたという、そんなことをフトね。

 閑話休題、ってハナシが終わってませんが、無理やり。おそらく、なんとなくこの作品の印象があまりよくなかったことを覚えていた気がします。なのになぜ再び予約録画をしたか?、もちろんケビンの審査wもしたかった、というのと、ショーン・コネリーですかね。共演者の名前に惹かれたのだと思う。

 観はじめて驚いたのは、監督があのブライアン・デ・パルマ。あの「キャリー」の監督さんです。他にいくつか知っている作品もあるのですが、逆にこんなもんか、と知ってる作品の少なさに驚いたりします。

 そしてアンディー・ガルシア。若い若い警官の役。さらにビックリしたのがアル・カポネの役をロバート・デニーロが演じてました。なんとも贅沢な布陣。

 ところがですよ、ショーンの登場シーンも、デニーロの笑顔も、なんかウスッペタイ。というか、作品全体がウスッペタイ。え?、ブライアン監督ってこんな感じ?。否、前に観たこの作品の評価は、同じギャングモノとしてなかなかのものだったハズ。

koyan.hatenablog.com

 この作品の独特のコマ割りやテンポ、もしかして原作がアメコミで、その世界観を忠実に描いているから?、日本人のわたしには薄っぺらく感じたのか?。というのがわたしの超個人的な調べもしない勝手な推測です。

 というわけで、と、思い切り放り投げるような終わり方で申し訳ないですが、豪華な出演陣と有名な監督の作品としては、ちょっと薄味に感じたわたしでした。残念。

「しあわせのマスカット」は頑張る女の子に胸が

 

 予約録画。理由は?、思い出せない。マスカットを使った高級和菓子が大好きな女の子が、その和菓子メーカーに勤めて、生産数が減ってしまうマスカットのために悪戦苦闘する物語。

 主演は福本莉子。だれ?、まさかAKBとかのメンバー?。かと思いましたが、普通の女優さんでした。歌手デビューはしてるみたいだけど。

 こちらの映画公式サイトに紹介動画がありますので、興味のある方は見てください。これでわたしの説明はほぼ要らなくなるって、寸法さw。

shiawasenomuscat.com

 あらあら、比較的新しい作品だったんですね。主演の子はかわいいんだけれど、そのかわいさのせいか、ちょっと見、チャラく見えちゃうんですよ。でもね、ご安心ください。苦労人です彼女。かどうかは知りませんが、ちゃんと逆境に立ちながらも必死でがんばる主人公を、心もとない感じもありますが、なんとか演じきってくれました。

 死んでしまった太郎君のブドウ畑、しっかりと泣かせてくれます。何年か前の西日本の豪雨の被災も取り入れてますが、そこからの復旧にちょっとだけ安直さがあったのが気になるところ。いや、いきなり全員が集合しないでしょ、ドリフじゃないんだから(昭和ギャグ)。

 というわけで、いいんです、泣ければ。彼女の気持ちが、農家の人の気持ちが、死んだ人の思いが疼くんです。だから泣ける。元気が欲しい人に観てもらいたい作品です。

「淋しい狩人」(宮部みゆき)のドラマが録れたので原作を先に読んでみた、ら(唖然)

 

 お題の件、BSの番組表を毎日漁っているのですが、たまたま宮部みゆきの文字を発見。2時間ドラマ「淋しい狩人」です。もちろん原作は未読。先にドラマを観ようかとも思ったのですが、おそらく原作の方がボリュームあるでしょうから、先に本を読もうと古本発注。

 手元に本が来て、中を開いて、ふむふむ章立ての最後に作品名が使われている、なんて思っていたらですよ。表紙の裏の短い説明の最後の言葉に愕然とする。なんとこの作品、短編集だったのです!。アーメン。

 いや、とある作品で短編集を読んだとき、当然のことながら一つ一つのボリュームの少なさに、物足りなさを感じていたもので、短編集と知るとどうしても上記のような反応をしてしまうのです。

 実はですね、短編集とは知らずに最初のおハナシを先に読み始めてしまったのです。もう一つ「実は」の件があって、ドラマの方もちょっとだけ、そう冒頭10分くらい観ているのです。観ていて「こりゃ原作本先の方がいいんじゃね?」と思い、視聴を止めたという。

 原作本は6章構成で、先に書いたように本のお題の「淋しい狩人」は第6章なんですね。初めから本を読むじゃないですか、当然のようにドラマの冒頭のシーンが出てこないんですよ。あまりにも違うハナシなんで、不思議に思っていて裏表紙の「短編集」という記述に気づいたわけです。関係ないハナシ長くてすいません、あまりにもショックだったもので。

 ちなみに、第1章をそうそうに片づけて、次はお目当ての第6章を読んでます。早くドラマと比べたかったんですよ。

 閑話休題。以前読んだとある短編集と同じで、基本的な登場人物は固定されております。主人公たちってヤツです。荒川土手のビル1階の田辺書店という古本屋さんが舞台。この古本屋の店主(樺野裕次郎)が亡くなった時、親友だったイワさん(岩永幸吉)を孫のが手伝うからと説得したそうな。このイワさん、ぜんぜん本に詳しくないんだが、大丈夫なのか?、ってのが第一印象として強く残ってます。

 稔は現役高校生で、神奈川だっけか、息子夫婦と一緒に暮らしているんですが、週末はイワさんを手伝いに、泊まり込みで古本屋に来るという生活を送っております。そうそう、もうひとり大事な主人公仲間が、樺野裕次郎の息子である樺野俊明、独身。彼は私服刑事。ほらね、事件とくれば刑事の出番ですから、ね。

 これでやっと本題に入れます。原作本を中心に、ドラマがどう改編されているのかを書いてみます。

 第1章そうそう、イワさんの家ですき焼きパーティーをやったのですが、ドラマではイワさん(北大路欣也)の息子の家で鍋パーティー。驚いたことに、原作本ではぴんぴんしているイワさんの息子、ドラマでは謎の死を遂げたらしく仏壇に。嫁さんは藤田朋子。稔は須賀健太。パーティーにお邪魔している樺野俊明は田辺誠一が演じてます。

 第6章でのヒロイン的存在が安達明子。彼女の父親が安達和郎。彼は作家で「淋しい狩人」という未完の推理小説の著者。彼はこの作品の執筆中、今から12年前に磯釣りに行ったまま行方不明。小説は1/3を残して宙ぶらりんのまま、遺作として出版される。

 はい、ドラマです。安達和郎は磯釣りではなくて、山で遭難したそうな。なんでこんなところ変えるんでしょか?。

 原作本に戻って、その安達明子がイワさんの田辺書店に相談に来る。21歳、デパートに努めてまだ1ヵ月。実は彼女、18歳の短大生のときに、父親の蔵書の整理をイワさんに頼んでおり、何度も彼女の家に行っているという、顔見知り。

 はい、ここでドラマ。驚くことに安達明子(加藤あい)、目が不自由です。そりゃもう、ビックリしましたね。仕事もデパートではなく、猫の立体的な刺繍のようなものを作っております。

 原作本に戻ります。相談というのは、「淋しい狩人」の熱心なファンからの手紙。自分はこの未完の部分を推測できると。そして2通目の手紙、物語は完成し、実社会で自分が現実のものとして世に問うと。

 「淋しい狩人」の内容は、連続殺人犯のおハナシ。5人の被害者がナイフで心臓を一突きという同じ方法で、息を引き取っている。一見なんのつながりもないこの5人が、なぜ標的になったのかを犯人が告白する前に、執筆が終わっている。

 最初の新興住宅地での殺人事件に類似するかのように、八王子の公務員が胸を刺されて殺されたという新聞記事。2通の手紙とその記事をもって安達明子は相談に来たのだ。

 はい、ドラマ。うろ覚えで間違ってたらごめんなさい、連続殺人事件は原作の5人ではなく、もっと数が多かったと記憶しております。そして決定的な違い。心臓一突きの殺害方法は一致してますが、もう一つ犯人が残すものが追加されております。被害者の手のひらに「38」という数字をナイフで刻むこと。あれ、この数字、何だったか忘れちゃいましたよ、すいません。

 原作本。恐れていた2度目の殺人事件。山下公園でOLの刺殺死体が発見される。ちょっとこの辺になると、ドラマの内容があやふや過ぎて比較が難しくなってしまいました。大筋だけ書くことにします、すいません。

 そうそう、ドラマでのあの38という数字、ググったら出てきました。アメリカでの実際の強姦事件で、助けを求めた被害者にだれも手を差し伸べることをしなかったと。彼女は亡くなり、その傍観者の数が38人であったと。

 という具合に、ドラマでは傍観者を悪として、処罰している犯人の心理があります。原作本ではどうだったのでしょう。なんと行方不明だった著者の安達和郎が姿を現したのです。

 彼はテレビの記者会見で、すべてを打ち明けました。「淋しい狩人」は社会派の作品を書くというプレッシャーの中、どうしてもそれを完成させることができず、逃げ出したのだと。つまり、「淋しい狩人」は失敗作で、5人の被害者の関連もなにも存在していない、出来損ないの小説だったと。犯人は謎を解いたと言っているが、それはでたらめ、まがいもの以外のなにものではないと。

 ドラマでは主題である傍観者は悪いという流れで、原作本にはまるで書かれていないいろいろな登場人物、事件などを絡ませて膨らんでいきます。

 というわけで、すいませんね~、わたしは何が書きたかったんでしょう?。一言で言えば、なんで原作本とドラマがこんなに違うねん!?。ってことだよね。だったらこんな細々と書かんでもいいと思うんだけど、もう書いちゃったからそのままで。

 そう、わたしの一番の謎は、ドラマ化にあたって2時間の枠があるじゃないですか?。原作本はあくまでも短編集の1つのおハナシ。それなりにハナシを盛らないと、ドラマ作れませんよね?。

 だから内容をある程度変えるのは致し方なし、とも思うのですが、コレって原作者である宮部みゆきも、変更にかかわっているんでしょうかね~?。もちろん承認すら取らずに放映なんてありえません。

 はたして、原作者交えた会議を重ねて、この改編が行われた?。いや、現実的に考えると、ドラマの脚本家が仕上げた新たな脚本を、宮部みゆきがチェックしてOKを出しただけ?、ってのが濃厚な気がするんですが、どうでしょうか?。

 ともあれ、原作を変え過ぎなんですよ、すご~く変え過ぎ。ドラマってみなこんな感じなの?。この辺の実情、知りたいと思うわたしでした。意味もなく長くなって、ごめんなさい。