【旧サイト名】 koyan's special Site
【ゲームや映画の記事一覧】  ★ ゲームレポ一覧  ★ 映画メモ一覧
【旧サイトの内容はコチラ】 ジャンル別目次  日付別目次 (徒然キーボード)  旧プチ徒過去Log
【関連施設】 marinyaのイタチの気持ち  まりこ 手編みにハマる  We love Pets !!  過去の扉絵一覧  投稿写真Album  Special Profile  Special History

koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「光の帝国」「蒲公英草子」「エンドゲーム」(恩田陸)のメモ

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)

蒲公英草紙―常野物語 (集英社文庫)

蒲公英草紙―常野物語 (集英社文庫)

エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)

エンド・ゲーム―常野物語 (集英社文庫)

光の帝国

 職場の知人の紹介で、久々に本を購入しました。勧められたのは「光の帝国」。読んでみると、ある特殊な力をもった人々、常野という場所の住人なのですが、彼らの力に関わるハナシがオムニバスのように語られております。
 本と言えば日本文学みたいな世代の私、同年代の作者の本を読むのははじめてじゃなかろうか?。知人がミステリーやアドベンチャーなどのエンターテイメントが好きというのも、恩田陸を読むとうなずけます。な〜る、こういう人だったのですね。
 作者本人もあとがきに記しているように、今まで暖めていたネタをズラッと並べた風でもあります。ひとつひとつがもっと広がっていくような、もったいないような短編集、そんな印象。特に印象に残ったのは本の題と同じ「光の帝国」の章。まぁ〜人が死ぬ死ぬ。ある集団の人々がことごとく玉砕します。この手のハナシって誰かが生き残って云々、というのが普通だと思っておりましたので、読んだわたしはけっこうショックでした。
 そして、ラストのフルート。うるっと来ました。副題についている常野物語。シリーズ物としてあと2冊あると知り、さっそく手を伸ばしました。

蒲公英草子

 主役級の人、家族ではなく、その近くに住むお医者さんの娘の視点で淡々と描かれている作品。好きです、こういうの。彼女の目を通すことで、よりまわりのキャラが立ってくる。彼女自体はとても控えめな少女、その奥ゆかしさも愛おしい。
 そして終盤。職場の空き時間を利用して読んでいたのですが、これ以上は涙をこらえられないと思い、読むのを中断。家で泣きながら読みました。悲しくも誇り高きエンディングです。また言います。これ、好きです。

エンドゲーム

 最後の常野物語。「光の帝国」に描かれていた「ひっくり返す」人たちのおハナシ。予想以上に読みでがありまして、終盤は正直言って少し理解不足。設定がやや難しいと、アホなわたしは思ったり。

というわけで

 久々の本でした。読んだ感想を勧めてくれた知人を共有するのが楽しいです。ドラマや映画、マンガと違い、読者の頭の中で構築されて行く登場人物や風景。本って面白いじゃん、といまさらながら感じた次第です。