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koyanの明石

Mac、TV、映画、カメラ、イタチ、猫等についてボチボチ語ります。書いているのはおっさんです。

「河内カルメン」のメモ

河内カルメン [DVD]

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 WOWOW録画。鈴木清順監督作品(1966年)。あの衝撃作「殺しの烙印」(感想)の前年に撮った作品。前年といったって、3本も撮ったうちの1本ですよ。日活時代の清順監督は年平均3〜4本(多い年には6本も!)撮ってますから、各作品にかけられるお金と情熱は...、と思っちゃうでしょ。
 わたしゃはじめてこの時代の作品(「殺しの烙印」は別として)を観たんですが、ぜんぜんマトモだと思います。大量生産って感じの安っぽさはないです、ハイ。なんたってセットに凄く凝ってます。ファッションデザイナーの家なんか驚いちゃいますよ。2階建ての家の中が丸々覗けますからね〜。
 そして主演の野川由美子。いや〜キレイでカワイイ。この人をはじめて意識したのはTVドラマの時代劇。高橋英樹バージョンの「桃太郎侍」に玉川つばめという役名で出てたでしょ。綺麗な人だな〜って思ってました。しかも気が強くてキップが良くて。
 その野川由実子(22歳)が一生懸命ガンバってる。最近の若い女優のフワフワとした存在感など、吹き飛んでしまいそうなパワーを感じる。映画デビューして2年。たった2年のあいだにたくさんの映画に出演して、この「河内カルメン」がなんと14作目。そうとう鍛えられたんだろな〜と思うと同時に、やはり彼女自身がもつ魅力がパワフル系に属してるのが大きいよね。しかもサバサバしているから、観ていて気持ちがいい。
 清順監督らしい映像表現も終盤の方にチラチラと。新しい手法を試みたくてしょうがない時期に入っちゃってるんだろか。それが「殺しの烙印」で噴出したと。も少し他の日活作品を観てみたいですね。それにしても河内ってめっちゃ田舎だったんですね、当時。
 というわけで、予想していたより骨太でしっかりしたツクリでうれしかったですよ。野川由実子ファンなら文句なしに楽しめます。これより1年前の作品「春婦傳」(清順監督+野川由実子主演)も録画してあるんですよ。そっちにも期待しちゃうな。