- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2005/03/04
- メディア: DVD
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少し心を落ち着けて、役者さんから。ベン・キングスレー、いつものように堂々たる演技振り。堂々たるったって、堂々たる役でもないんだけど、イイ演技しています、してると思います。で、ジェニファー・コネリー。演技的には、イイんじゃないでしょうか。文句はありません。はぁ〜〜〜〜。
映画としてのデキもイイと思いますよ。途中で、おいおい!って冷めちゃうこともなく、最後までしっかり引っ張られてしまいました。でもね〜、でもさ〜、なんなんだろうね、この悶々とした気持ちは。救いようがない、そんなストーリー。
さらに過激に書きましょか。もうね、アメリカ人が嫌いになりますよ(過激に書いてるんです、過激に)。自分のだらしなさから家が競売にかけられたくせに、あの執着心。そんだけ思い入れがある家なら、もっと大事にしろって。あの荒れ果てた生活振りを見せられたら、だれもあなたに同情しませんて。
ところがところが、どっかのオス犬が臭いを嗅ぎ付けて尻尾振って付きまとうワケさ。もう、魂胆ミエミエ。思ったね、何度かのデートを重ねたって、相手のことなどな〜んもわからんもんだって。男の方は女のだらしなさが見えていない。それなのに家族を捨ててくるなんて。キッカケになった?。そんなもんキッカケにされたら家族がたまらんでしょうに(なにがあったか知らないけれど)。
と、そこまで男を叩く理由がちゃんとある。権力を使った横暴さ。コイツらは自分(女を手に入れたい自分)のためなら、当たり前のことのようになんでもするんだなって。なんと身勝手なイキモノなんざましょ。
その被害者である移民の一家。秘密警察?、亡命?、祖国に帰ると殺される?、家の転売で生計を立ててる?、てな具合の謎をかかえてるんで、100%の肩入れはできないけれど、しごくまっとうに暮らしている彼ら。日雇い労働や雑貨屋のレジでコツコツ稼ぐ旦那。アッパレじゃありませんか。
そんな一家に土足で踏み込んで、あげくの果てに...。なんだろね、このストーリー。ホントに救いようがないよ。唯一の救いは移民一家の奥さんと、家を競売にかけられた女の気持ちが通えたことくらいかな。ガソリン買って行ったときは、一瞬、一家惨殺して放火するつもりなんじゃないかって不安になったけど、そうじゃなくてよかった、よかった。
少し落ち着かなきゃ。Amazonのレビューの中に「この上なく悲しいけれど、なぜか優しい気持ちになれる映画です」ってのがあります。エラいな〜、このレビュー書いた人。オノレの自我をゴリ押しするだけじゃダメなんだね、どんな相手でも理解し合おうという気持ちがないと。映画を観たときのわたしにはその余裕がなかったですよ、まるっきり。反省、反省。